学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 長武 | 年度 | 2019年度 |
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タイトル | ギャング映画の変遷 |
内容 | 私は卒業論文を制作するにあたり、かねてより関心があった映画研究の中でも、暴力的なイメージが先行するギャング映画というジャンルが、なぜジャンルとして確立することができたのか疑問に思ったため、その変遷を分析することで、ギャング映画のメディアとしての役割を分析した。分析対象は2008年にアメリカ映画協会により集計されたランキングの10作品に、最初のギャング映画である、「暗黒街(1927)」を加えた11作品である。この11作品を、ギャング映画最盛期(1920~1940)、フィルムノワール期(1950~1970)、アメリカンニューシネマ期とそれ以降(1970~)の三つに分け分析する。1章ではギャング映画がどのようにして作られたのか、その成り立ちをまとめ、2章ではそれぞれの作品のあらすじと時代ごとの作品性をまとめた。3章では、ギャング映画全体を4つの観点から分析し、その描かれ方の違いを、当時のアメリカ社会の動きと結びつけながら分析した。その結果、ギャング映画は、その時代の社会問題を色濃く反映する歴史的な役割を持つメディアであると結論付けた。現在、ギャング映画の制作本数は減少しているが、アメリカ社会の問題点を訴求するメディアとして消えていくことはないと思われる。 |
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講評 | 2019年度の竹内長武ゼミの卒論は、バラエティに富んでいた。ポプラーカルチャーを中心として、さまざまなテーマで取り組んだ。マンガの分野では、「キングダム」に表現された組織のあり方、韓国のウェブトゥーンの表現、「名探偵コナン」のメディア戦略などがテーマとしてあった。テレビや映画については、ギャング映画の変遷、声優のメディア進出、ゾンビ映画の歴史、「聖地巡礼」のブーム、「容疑者Xの献身」の海外との比較、高校野球のメディア戦略、ジャニーズとファンとの関わり、新撰組のメディア普及など。ネットやSNS関係では、教育との関わり、VRメディアの生活環境への影響、日本のYouTube の現状と問題点、SNS時代におけるファッションなど、実に多様なテーマに取り組んでいる。それぞれ問題意識が高く、研究の方法も、実態調査にもとづくもの、文献を中心とするもの、作品分析など、テーマに応じたものが採られていた。文章表現は論理的なスタイルが要求されるが、かなり高度な文章力をもつ学生もいて、感心させられることが多かった。全員、自分の関心のある分野やテーマに取り組んできたので、完成したときの喜びは大きかったと思う。 |
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キーワード1 | ギャング映画 |
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キーワード2 | フィルムノワール |
キーワード3 | アメリカンニューシネマ |
キーワード4 | ヘイズコート |
キーワード5 | アメリカンドリーム |