学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2019年度 |
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タイトル | 原発黎明期の約20年~新聞論調はどのように変化してきたのか~ |
内容 | 2011年3月11日に東北を震源とする、東日本大震災が発生した。その震災の大きな出来事の1つが福島第一原発の事故である。あれから約8年が経ったが、以前現地での原発問題は片付かないまま時が経過している。そうした中で本論文では、原発の基礎知識、歴史などに軽く触れた上で原発黎明期の20年に起きた「原発政策で重要な6つの出来事」をピックアップし、それぞれの出来事前後で新聞はどのように論調変化させてきたのか、ということを「朝日新聞聞蔵Ⅱ」を用いて明らかにする。また、4章では現在の社説と黎明期の論調を俯瞰し、新聞社や我々が新聞に接する上での在り方にも言及している。そして5章では、筆者が福島県の訪問を通じて、現地の人々から見聞きしたことや、体験談を織り混ぜて締めくくっている。 |
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講評 | 在学中に気仙沼や福島に足を運び震災後の東北の現状を目の当たりに多くを知り学んだ執筆者は、自身が14歳の時に起きた震災そして原発事故に対し卒論で何等かの問題提起をしたいという強い想いを抱いた。そして指導者の助言もあり朝日新聞の震災報道分析に取り組んだ。意外にもこのような地道な先行研究はこれまで存在しなかった。本論の圧巻は論調変化を6つの時代に区分した分析である。原発=原爆と結びつけた論調が多かった1949年から1952年までの論調が、1955年からの1年で原発を歓迎し時代の「ホープ」とする志向に転じるという。新聞言説はその後も賛成、反対と大きく揺れる。現実感が増した際の慎重論、原発そのものへの反対意見もでた時代を経て、国産原発の成功を機に「ホープ」とする意識が再燃する。今日の原発否定論だけを見ていてはわからない、新聞が置き去りにしている過去を考える論文となった。 |
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キーワード1 | 原発 |
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