学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 勝野 宏史 | 年度 | 2019年度 |
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タイトル | デザインの多様化からみる京都の本質的価値 |
内容 | 近年、京都のデザインは多様化し始め、従来の京都らしいデザインとはかけ離れたモダンで洗練されたデザインが台頭してきている。ブランディングやマスメディアの影響により、多くの人々が同じイメージを抱く京都において、革新的なデザインの多様化が起き、それらが受け入れられているのはなぜだろうか。そこで、私は、この問いを明らかにするために、先行研究の考察、京都の街で行われてきた政策と今後の展望の分析、新しく生まれたデザインの事例分析などを通して多角的に研究を行った。その結果、本来の京都の姿は古いものが遺りながらも、多様な新しいものに触れられる場所であるということが分かった。デザインの多様化自体が、今も昔も変わらない先進的な文化の街という京都の本質を象徴したものであるのだ。京都は、伝統や文化遺産といった街が持つ魅力を活かしながらも、時代の流れに合わせてそれらを柔軟に変容することで、都市としての魅力を高め続けている。 |
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講評 | 今年度は多様なテーマからなる22の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.社会・文化的価値観・アイデンティティ 2.メディア環境・リアリティ 3.表象(ジェンダー・他者・地域) 4.消費社会・資本主義・デザイン。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が何らかの形で「変容」「流動化」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
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キーワード1 | 都市ブランド |
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キーワード2 | デザイン |
キーワード3 | 京都 |
キーワード4 | |
キーワード5 |