学科	教育文化学科	ゼミ教員名	中川　吉晴	年度	2019年度
タイトル	変わりゆく若者の承認欲求 ―SNS利用を通じて―

内容	マズローが提唱した「欲求５段階説」の中で上位2つの「承認欲求」と「自己実現の欲求」は、現代のSNSが発展した社会において非常に注目されている欲求である。第1章では、そのマズローの欲求5段階説と、「承認欲求」について取り上げている。第2章では、対人関係上の承認欲求の分類を示した後、現代のSNSが発展した社会において承認欲求が強まりすぎてしまっていることを考察した。特にインスタグラムは他者からの承認を得たいという欲求が基盤となっている。第3章では、自己実現の欲求と、自己実現者の特徴について再確認した後、現代の若者では自己実現の欲求と承認欲求の境界線が曖昧になっており、SNS時代には自己実現の段階に達することは困難であるということを論じている。SNSは承認欲求ベースのツールであるが、SNSが自己実現を可能にするようなツールになることを提言した。

講評	本論文は、現代人の承認欲求について、とくにSNS利用の観点から論じている。SNSと承認欲求は相互に強化しあう関係にあるが、本論文はその実態を詳しく描き出している。また、承認欲求の充足に固着するため、自己実現が困難になるという点を明らかにし、SNS時代の自己実現について考察している点が評価できる。

キーワード1	承認欲求
キーワード2	SNS社会
キーワード3	若者の欲求
キーワード4	自己実現
キーワード5	マズロー