学科	メディア学科	ゼミ教員名	河崎　吉紀	年度	2020年度
タイトル	被害者実名報道に関する朝日新聞社と読売新聞社の比較

内容

この論文は被害社実名報道に対する姿勢が会社ごとにどのように異なるのかを朝日新聞と読売新聞で年代ごとに比較したものである。1980年代では、読売新聞は被害者実名報道の必要性を強く訴えていた。朝日新聞は明確な姿勢は示していないが、記事の内容からそこまでこだわりはないと推察できる。1990年代の読売新聞は関連記事数が少なく、社の方針が見える記事は見つからなかった。朝日新聞は社の被害者実名報道の方針を書いた記事を掲載し、実名報道は原則としながら匿名報道にある程度譲歩していた。2000年代は犯罪被害者基本計画を非難する記事が両社とも目立った。2010年代の読売新聞は原則実名という姿勢を貫き、朝日新聞は原則実名としながらも反対派の声を取り入れる等、匿名報道にもある程度理解があることを示した。読売新聞は反対意見を記事の中に取り入れず、原則実名報道という自らの姿勢を貫くスタイル、朝日新聞は記事の中に反対意見を取り入れつつ原則実名を主張するスタイルだと分かった。

講評	個人的な興味や関心を普遍性をもつ研究テーマに改め、先行研究を整理し、調査によって発見または検証が行われたことを評価する。

キーワード1	原則実名報道
キーワード2	知る権利
キーワード3	遺族感情
キーワード4
キーワード5