学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 勝野 宏史 | 年度 | 2020年度 |
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タイトル | 自動車消費における評論家の役割の変遷 |
内容 | 従来の消費に関する研究は、消費全体において登場する主体が生産者と消費者、その二項対立で捉えられている場合がほとんどであり、現実におけるより複雑な消費のプロセスを理解するには不足ととれる部分もある。こうした消費研究を補完するもののひとつとして、単純な生産者・消費者に終始しない存在、本稿においては「自動車評論家」という特異な立場に着目した消費研究を行う。ここでは、日本の大衆による自動車消費の過程で「評論家」と呼ばれる立場の人間がどのような影響を及ぼしてきたか、その変遷を時代ごとの代表的な自動車評論家を例に挙げて分析している。小林彰太郎は大衆の自動車利用の具体的イメージを提示、また製品としての自動車を評価する価値尺度を確立することでモータリゼーションに大きく貢献した。徳大寺有恒は生産者と消費者を仲介する一大メディアとして機能したほか、自動車のもつ記号的な機能の成立に関わるなど、その役割は自動車の利用様態とともに徐々に変化している |
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講評 | コロナ禍においての卒業論文執筆は、個々の調査への取り組み方やゼミでのフィードバックのあり方において通常とは異なるかなりイレギュラーなプロセスとなった。特に、フィールドワークやインタビュー調査を念頭に準備を進めていた学生の多くは調査方法のみならずテーマそのものの変更を余儀なくされ、春学期のほとんどの時間をそのような軌道修正に費やすこととなった。そのような状況の中で、今年度は19名の卒業論文が提出された。テーマは多岐に渡ったが、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来る。1.バーチャルリアリティ・ロボット・AI 2.アイドル・身体・ジェンダー 3.消費文化・ポピュラーカルチャー・社会的想像力 4.メディア・SNS・陰謀論。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で答えありきの明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその分析の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。新しいメディアコミュニケーションの普及とそれに伴う身体感覚やアイデンティティの変容、そして新たな想像力の形成、さらには陰謀論といったコロナ禍と結びついたテーマが数多く出てきたのは、それぞれが社会への関心を高めていった成果であると共に、これからも考え続けながら生きていくうえでの出発点にもなったことだろう。 |
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キーワード1 | 批評家 |
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キーワード2 | 自動車 |
キーワード3 | 消費 |
キーワード4 | インフルエンサー |
キーワード5 |