学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 佐伯 順子 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | ジェンダー・ギャップ指数と諸外国、及びその問題点 |
内容 | 日本のジェンダーギャップ指数は世界156ヵ国中の120位。この数値によって日本が世界的にジェンダー不平等国家であることが知られている。しかし、ジェンダーギャップ指数の順位が一人歩きし、他のジェンダー平等に関する指数があるということはあまり知られていない。実際そこにおいて日本は至極上位に位置付けられているのだ。ジェンダー不平等指数24位、ジェンダー開発指数55位。このような順位の差異が生まれてしまっている原因について考察を深めていく。その他にもジェンダー平等国家と呼ばれている北欧諸国において該当諸国が本来的な平等が達成しているのか、また日本との比較においてジェンダー先進国と後進国の差が何によって生まれているのかを推論した。そして、ジェンダーギャップ指数によってG7最下位のジェンダー水準だとされている日本と他各国の差異についても触れることにより日本のジェンダー環境の実像を浮かび上がらせることが本稿の目的である。更にはこの解決策に対して目を向け、より発展した議論を行なっている。 |
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講評 | OECDによる世界各国のジェンダー・ギャップ指数(GII)を、ジェンダー開発指数、ジェンダー不平等指数という類似の国際的指標と比較し、指数を公表する主体と、社会的主導者か弱者に注目するかの視点の相違から、日本は前者においては低位だが後者においては上位にあることを指摘した。ジェンダー平等先進国とされる地域の歴史的背景や、北欧諸国と日本社会の「フェミニズム」概念の相違、北欧の映画祭における日本映画の受賞にも目配りしつつ、すべてのランキングにおいて上位に位置する国家が存在しないことにも留意して、ジェンダーと社会の関係について、ステレオタイプ的な西欧モデルの理想化に疑問を提示する独自の成果をあげた。 |
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キーワード1 | ジェンダー |
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キーワード2 | ジェンダーギャップ指数 |
キーワード3 | ジェンダー不平等指数 |
キーワード4 | ジェンダー開発指数 |
キーワード5 |