学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 山田 礼子 | 年度 | 2019年度 |
---|---|---|---|---|---|
タイトル | 大学生における集中場所-大学生のアンケート調査より- |
内容 | 大学生の学修時間は極めて少ない。しかし高等教育の質や大学生の成長を考えると、量的側面である学修時間に着目するだけでは不十分である。そのため大学生の学修に対する態度や意欲など質的な側面を高める必要がある。本稿では質的側面である大学生の学修に対する態度や意欲を高めるための環境、すなわち大学生が学修する「場所」に着目した。大学生を対象に学修場所に関するアンケート調査を実施し、1番集中して学修できる「集中場所」を明らかにした。学修場所の実態、各学修場所の集中度合を分析により明らかにした結果、大学生にとっての「集中場所」は「大学図書館」であり、集中できる学修場所の要素として3つが明らかとなった。学修時間が短いからこそ、短い時間を集中して知識が身に着く、意味のある時間にするために「集中場所」で学修することを推奨する。そして今後の大学図書館について、大学生がより集中して学修の行える場所になることを願う。 |
---|
講評 | 本年度の卒業論文を執筆した学生は20000字が17名、10000字が5名の計22名であった。今年の学生たちは、比較的早期から課題を設定して課題に取り組んだといえる。また、当該ゼミでは大学院生を交えてのゼミでのディスカッションも日常化していることもあり、大学院生からのアドバイスを受けることもできた。全体として、段階的に提出をしながら、完成に近づけてきたが、段階ごとに、教員からのコメントを受けて、修正した内容を教員に提出するというプロセスが機能したと評価できるだろう。ラーニング・コモンズを積極的に利用し、ラーニング・コモンズに常駐している教員からの学習指導を受けたことも、自立的に卒業論文に向き合えた要因となった。当該ゼミでは、20000字の卒業論文では、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。そうした調査のスケジュールとの兼ね合いという難しい点もあるが、進捗状況をゼミのクラスで発表するたびに、ゼミ生同志あるいは教員からのアドバイスを受けながら、どこまでをいつまでにしなければいけないかということを今年は比較的スムーズに積み重ねることができたように思う。また、10000字の卒業研究についても、データを収集しないで、課題を設定し、それを文献を主に参照しながら、分析するというプロセスであるが、かえって曖昧となりがちで難しいのであるが、今年の10000字を選択した学生たちは、比較的曖昧さがない、10000字内での課題設定と分析ができていたように思う。ぜひ、20000字選択と10000字選択において、来年度の4回生(わたくしが今年サバティカルであったことから、4回生はいない可能性があるが)に今年の経験を伝え、踏襲できるようなシステムを構築してほしい。 |
---|
キーワード1 | 大学生 |
---|---|
キーワード2 | 授業外学修 |
キーワード3 | 学修場所 |
キーワード4 | 大学図書館 |
キーワード5 |