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本稿では、ネットフリックスのオリジナルドラマ「ザ・グローリー」が韓国社会に学校暴力に対するアジェンダを設定し、インターネットニュースがそれを拡散させたという仮説を基に、ニュース分析サービスである「BigKinds」を用いてインターネットニュース記事の報道傾向を分析した。研究の理論的枠組みは、マッコムズのアジェンダ設定理論である。
コンテンツ分析の結果、ドラマでは9回の学校暴力シーンが登場し、学校暴力の様々な類型について繰り返し描写したことから、学校暴力の様々な側面に関する情報を提供していた。また、インターネットニュース記事では、作品の中で描かれたシーンだけでなく、実際に発生した学校暴力事件や人物に対して「学校暴力」という単語の代わりに「ザ・グローリー」を使用して「現実版ザ・グローリー」と表現するなど、ドラマのタイトルである「ザ・グローリー」を学校暴力を指す単語として使用していることが分かった。
したがって、ドラマ「ザ・グローリー」は学校暴力の様々な側面を取り上げ、学校暴力という社会問題に対するアジェンダを設定し、これがインターネットニュース記事に転化され、学校暴力に対する議論が広がったと言えるだろう。 |