学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 夏の高校野球におけるチーム別の応援特性について |
内容 | 夏の高校野球におけるチーム別の応援特性について分析・考察を行った。 毎年出場校が変わり数々のドラマを生み出す甲子園。日本一を目指す球児たちを後押ししようとする応援の存在は大きい。本研究ではその「応援」に着目した。 第105回全国高等学校野球選手権大会を視聴し、学校別に応援の特徴を表にまとめた結果、「強豪校はオリジナル曲を多く演奏する」「プロ野球選手を輩出している高校は野球関連の曲を多く演奏する」「地方都市の高校は地元にゆかりある曲を演奏する」といったことを明らかにすることができた。他にも、応援規模の違いや野球部と吹奏楽部の相関関係、コロナ前との応援スタイルの比較をすることができた。 多くの人に衝撃と感動を与える甲子園。泥んこになって戦う選手の横で必死に声を出し応援する生徒がいる。三者三様の応援スタイルが甲子園球場だけでなく日本全体を高校野球の熱に飲み込んでいるに違いない。 |
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講評 | コロナ禍が高校野球に与えた影響を、選手やゲームという主役ではなく、彼らを支えるわき役、応援団に着目した研究である。丸三年間、応援団は甲子園で人数制限や声無しを余儀なくされた。2023年の応援団は自身が高校生になってから応援が無かった、先輩からの継承も途絶えた世代である。この世代の応援に着目するという着想は、今年しかできない卒論研究という意味でも大変意義がある。 夏の高校野球の1回戦全てを調査対象として視聴し、楽曲数や種類、チアガールの有無や、その他応援の特徴の調査を行った。これを主として、各校の特徴、特に野球部と吹奏楽部の特徴をホームページ等から収集した。オリジナル曲の数、野球関連の曲数、地域性のある曲数などの地道な調査は、本年度の卒論の中でも指折りのデータ蓄積をもたらした。ここから導き出した分析結果もいずれも興味深いものとなった。 コロナ禍により過去の応援楽曲を継承していない傾向があること(近江高校の音楽の違いを個別研究)、プロ野球選手を輩出している学校が演奏する曲の特徴、吹奏楽部と野球部の相関関係、そして甲子園の魔物と言われる曲も個別に調査した。ファンダム研究としてもスポーツ社会学研究としてもユニークな内容となった。2年間いつもゼミに楽しい企画で支えてくれた筆者らしいサポーター、「応援」の研究となった。 |
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キーワード1 | 甲子園 |
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キーワード2 | 応援 |
キーワード3 | 高校野球 |
キーワード4 | ブラスバンド |
キーワード5 | 魔曲 |