学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのコンテンツ変遷に見るテーマパークと消費スタイルの関連性 ―ハロウィーン・ホラー・ナイトを事例として― |
内容 | テーマパークとして絶大な人気を誇るUSJ。そのブランド価値は現在の消費社会において高く評価されているが、コンテンツ力の賜物であると言われることが多い。そこで筆者はUSJのコンテンツ形式に着目し、ハロウィーン・ホラー・ナイトにおけるコンテンツ変遷と2010年代に台頭した消費スタイルである「トキ消費」の関連性を定量的に分析した。さらに、「USJのブランディングには一貫性がない」という従来の定説に疑問を抱き、コンテンツの定着化に関する分析も行った。 研究の結果、USJが「トキ消費」に合わせた成長を遂げているとともに、新生と定着のバランスを保ちながら一貫したブランドイメージの構築に成功していることを明らかにした。コンテンツ力のみに頼らない新生と定着の手法は、強大なコンテンツを有さない他テーマパークの今後における価値向上の可能性を示すにとどまらず、いつの時代も人々に笑顔と感動を与えてくれるテーマパークの偉大さを鮮明にした。 |
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講評 | USJの近年の評価の高まりの要因を、マーケティング理論を参照しつつ、テーマパーク消費にもはや欠かせないSNSメディアとの関係を考察するメディア学の論文である。本文はまずUSJの歴史を概観し2009年の画期を指摘したうえで、コト消費がトキ消費、すなわち、その場での体験の消費行動に消費者の興味が移りつつあるとするマーケティング理論を参照する。トキ消費には非再現性、参加性、貢献性(盛り上がりへの貢献が実感できる)という三つの特徴がある。そしてUSJの変化を、ハロウィン・ホラー・ナイトの13年間のコンテンツの推移を定量的に分析しトキ消費にあたるアトラクションの推移を数値化した。この3章4節は圧巻で、筆者の丹念なデータ化が光る成果となっている。結果としてコロナ直前からのトキ消費の傾向の強まりが判明。また評価の高まりと反して新コンテンツの導入は少なく、「定着したショーコンテンツ」の再演傾向が強いことも判明。筆者はこれとTikTok台頭との関連を考察した。撮影でき、発信できることが来場者にとって強力な魅力となるというわけだ。 自分が好きな事へのぶれないこだわりが光る論文である。願った道への一歩にこの研究が一助となることを期待したい。 |
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キーワード1 | USJ |
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キーワード2 | トキ消費 |
キーワード3 | テーマパーク |
キーワード4 | ブランディング |
キーワード5 | コンテンツ |