学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 勝野 宏史 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 変化する贈与文化 ?クラウドファンディングがつなぐ人間関係? |
内容 | 日本における贈り物文化は、人間関係構築・確認・強化のための手段として強く根付いてきた。一方でその贈与形式や贈与相手、贈答品は時代とともに移り変わりを見せながら拡大しており、昨今ではウェブ上でギフトを贈ることのできる「ソーシャルギフト」の需要が高まりつつある。そこで本稿では、現代の“ギフト”が今日の社会の中でどのような役割を担い、贈与行動にどのような影響を与えているのかを明らかにする。インタビュー調査により、現代の贈与行動の特徴として、贈り物による人間関係の構築が対面ではなくオンライン上でなされていること、贈答品の特徴として「自分に合った選択」ができるかが重要視されていることが明らかになった。ここには「オンラインへの無抵抗」「自分らしさの追求」「承認欲求の充足」といった世代的特徴を見てとることができた。 |
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講評 | 今年度は多様なテーマからなる16の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.ポピュラーカルチャー(ファッション・音楽)2.テクノロジーと社会・文化変容(AI・アート・ゲーム・プラットフォーム)3.表象・イメージ(ジェンダー・人種・地方・国家・宇宙)4.消費社会・新自由主義(アイデンティティ・消費行動)。興味深いことに、最終の口頭試問において明らかとなったのは、ほとんどの論文が何らかの形で「変容」「つながり」「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその分析の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが独自のテーマに着目しながらも、上記のような共通の問題意識を共有することが出来たことは、ゼミ全体での議論を通じてそれぞれの研究が豊かになったからではなかろうか。今後の進路においても、この経験が各自の思考や表現の基盤となり、より幅広い視野で社会に貢献していく素地を築いたと信じている。コロナ禍での入学となり、様々な形の不安や不便があったにもかかわらず、その間蓄積してきた知識と経験を結集させ各論文を完成させた学生たちの努力と成長に心からの敬意を表します。 |
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キーワード1 | 贈与論 |
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キーワード2 | クラウドファンディング |
キーワード3 | ソーシャルギフト |
キーワード4 | 人間関係構築 |
キーワード5 |