学科	メディア学科	ゼミ教員名	石田　万実	年度	2023年度
タイトル	ドキュメンタリー映画『マイルス・デイヴィス　クールの誕生』に描かれるマイルス・デイヴィス像の一解釈

内容

マイルス・デイヴィスは、1940年のビバップ誕生以降、モダン・ジャズの歴史に大きな影響を与えた。本論では、第三者のインタビューを用いてマイルス・デイヴィスの人生を描くドキュメンタリー映画『マイルス・デイヴィス　クールの誕生』において、マイルス・デイヴィスがどのように描かれていたかを考察する。 はじめに、マイルス・デイヴィスと『マイルス・デイヴィス　クールの誕生』について説明する。次に、映画内の発話者の内容を項目ごとに分け、映画を分析する。 続いて、映画とマイルス・デイヴィスの自叙伝『マイルス・デイヴィス自叙伝〈１〉』『マイルス・デイヴィス自叙伝〈２〉』の内容を比較することで、映画におけるマイルス・デイヴィス像において強調されていることを導き出す。 最後に、『マイルス・デイヴィス　クールの誕生』は、黒人の憧れであるマイルス・デイヴィスが、ミュージシャンとしての一面だけではなく、彼の持つ精神的な弱さも含めて、愛される人間であったことを映し出していると解釈する。

講評	ドキュメンタリー映画において、ジャズミュージシャンであるマイルス・デイヴィスのどの側面が取り上げられているのかを研究した。映画について、発言者とその内容を分類することで、ミュージシャンとしての活動だけでなく、私生活や精神面について多く言及し、当時の人権問題にも触れながら、黒人の憧れの存在としてとしてのマイルス・デイヴィス像を映画が作り上げていることを明らかにした。また、自叙伝と比較することで、ドキュメンタリー映画と自叙伝は異なる人物像が見られることを示し、映画製作者が事実から取捨選択して表現しようとしたマイルス像を考察した。有名人に焦点を当てて構成されたドキュメンタリー映画の研究として知見を残した。

キーワード1	マイルス・デイヴィス
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キーワード4	映画分析
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