卒業論文詳細

学科メディア学科 ゼミ教員名石田 万実 年度2023年度
タイトル高校野球とメディアー仙台育英高校野球部を事例にー
内容  本論文は、自身が高校野球を経験する中で感じた、高校スポーツの1つとしての高校野球の目立ち方に対する疑問から始まった。
 1章ではここ数年の日本のスポーツにおける目立ったトピックを取り上げた。
 2章では高校スポーツに着目し、特に高校野球と高校サッカーにおける競技性の違いや、メディアでの取り上げられ方の違いを参考文献を用いながら考察した。
 3章では高校野球と高校サッカーのメディアにおける具体的な取り上げられ方の違いを、高校野球が春の甲子園を中継する毎日放送、夏の甲子園を中継する朝日放送テレビ、それぞれが所属するネットワーク系列であるTBS系列とテレビ朝日系列のテレビ局の公式YouTubeチャンネルにアップロードされた動画を用いて分析した。
 4章では2022年の夏の甲子園で優勝を果たし、2023年の夏の甲子園でも準優勝を果たした仙台育英がある宮城県の放送局がアップロードした動画を3本抜粋し、動画内での発言内容や発言の主題からわかる、メディアと高校野球の関係性や相性を分析し、考察した。
 5章では分析結果の振り返りとそこから見える課題を考えた。
講評 高校野球のメディアでの取り上げられ方に注目した。高校スポーツとメディアの関係性を確認し、高校野球とメディアに関する先行研究をまとめたうえで、現在のメディアにおける高校野球の特徴を明らかにするために、高校サッカーと比較し、取り上げられ方が大きく異なることを実証した。また、地域ごとの高校スポーツの報じ方にも言及している。この結果をもとに選出した事例を、映像の構成や内容から詳細に分析した結果、部員の関係性や、スポーツを通した教育、地域貢献といった側面から高校野球を伝えていることを示した。地域に密着したローカル局の社会的意義の考察やスポーツ社会学への発展が期待できる、豊富な資料を駆使した実証的な研究として評価する。
キーワード1 高校野球
キーワード2 メディア
キーワード3 仙台育英
キーワード4 高校スポーツ
キーワード5 YouTube