学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 石田 万実 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 女児向けアニメの主題歌における社会的規範とその変遷 |
内容 | 社会の変化と共にメディアも大きく変化を遂げている。その中でも子供に大きな影響を与えるメディア作品がどのように変化しているのかを分析することで、その時代の社会的規範や子どもたちへのメッセージを読み取ることができると考えた。 本論文では、女児向けアニメ「プリキュア」シリーズの主題歌から社会的規範、主に女性の表象について分析し、考察を行った。3作品の主題歌を分析し、以下3つのことがわかった。 1つ目は、「プリキュア」シリーズが放送される以前の少女向けアニメの主題歌と比べ、少年向けアニメの主題歌に似た特徴が見られるようになったことがわかった。 2つ目は、主題歌の歌詞に当時の社会情勢が多く組み込まれているということだ。 そして3つ目は、どの作品も主題歌を通して、視聴者に「なるべき姿」を提示しているという点だ。以上のことから、歌詞が表現する「女性の在り方」が映し出す時代の背景とその変化を明らかにすることができた。さらに、どの作品の主題歌にも共通して、女性の「自立」が描かれていることが明らかになった。 |
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講評 | 女児向けテレビアニメの主題歌について、その歴史を振り返り、先行研究をまとめたうえで現在までの変化を解明した。事例とした「プリキュア」シリーズ作品のオープニングで放送される1番の歌詞と、2番以降に分けることで、その表現に至った要因をより深く探求できている。アニメの内容や登場人物の設定、制作者の証言、同時代の男児向け特撮作品の主題歌、放送当時の社会に触れながら考察し、過去の女児向けテレビアニメの主題歌とは異なるだけでなく、同じ「プリキュア」シリーズでも放送年によって変化する女性像とその背景を明らかにした。分析対象を絞ることで資料を丁寧に読み解き、ジェンダーの視点からメディア学的に女児向けアニメが主題歌を通して伝えるメッセージとその変化を明らかにした重要な研究である。 |
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キーワード1 | プリキュア |
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キーワード2 | ジェンダー |
キーワード3 | 女性像 |
キーワード4 | アニメ主題歌 |
キーワード5 | 女児向けアニメ |