卒業論文詳細

学科メディア学科 ゼミ教員名石田 万実 年度2023年度
タイトル日韓のビール系飲料CMにみられるジェンダー観の比較 ―キリンビール・HITEJINROの2社から―
内容  本論文の目的は、日本と韓国のビールのTVCMにおけるジェンダー表象の違いを通じて、日韓の異なる価値観や社会構造、あるいは共通の文化・慣習を浮き彫りにすることである。ビールのTVCMを選んだ理由は、ビールは両国においてアルコール飲料の中でシェア率を多く占めるという点が共通しているからである。日本の代表会社としてキリンビール、韓国の代表会社としてHITEJINROを選出し、合計108本のCMを分析した。
第1章では研究意義、第2章では日韓のビール事情、TVCMにまつわる先行研究をまとめ、第3章では研究方法について、第4~6章で日韓それぞれのTVCMを分析、比較考察し、最終的には共通点と異なる文化・慣習の違いが認められる点について述べた。
日韓間で共通点は多いものの、起用主人公の年齢層や一人でビールを飲むことに対する考え方、また、ビールを飲んで「酔う」といった状態への肯定的、否定的な捉え方に違いがあるということが分析を通して確認することが出来た。
講評 ジェンダーの視点から日本と韓国のビール系飲料に関するテレビ広告における人物の表象を研究している。ビールの歴史と日韓の飲酒文化、ビールの消費量にかんする資料を集め、日韓の共通点と相違点を確認してから分析を行った。問題意識に合わせて設定した項目ごとに分析対象について記録することで日韓それぞれの表象の傾向を明らかにし、両国とも登場人物の性別によって場面の設定が異なることを示した。さらに日韓それぞれの男女の描写には両国の飲酒習慣や価値観の違いが反映されていることを実証し、ジェンダー論、比較文化論の研究に寄与した。
キーワード1 TVCM
キーワード2 アルコール飲料
キーワード3 日韓
キーワード4
キーワード5