学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | コロナ禍におけるロゴの分析 |
内容 | 新型コロナウイルス感染症が流行する中、通常のロゴから離れたロゴを投稿する企業の公式SNSを目にした。それは、新型コロナウイルス感染症対策の1つとして人と人との距離を確保するために行われているフィジカルディスタンスによるものである。そして、ゼミで取り組んだ天野祐吉さんが著作した『広告論講義』の文献購読を通してロゴは誕生してから変化してきていること、また発展の発表を通して色々な企業のロゴの変化に触れその変化の理由の1つにグローバル化など社会の状況が関係しているということを学んだ。そこで、ロゴと社会の関係に興味を持ち、新型コロナウイルス感染症が流行する社会の中で登場したロゴに着目して卒業論文を書くことにした。本論文では、コロナ禍で企業の公式SNSの投稿に登場した通常のロゴから変化したロゴはどのような社会背景の中で登場し、どのような共通する特徴があるのかを明らかにする。 |
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講評 | 三回生時の文献購読の学びから企業のロゴデザインの変化に興味を持った筆者は、コロナ禍下においてを日本の企業ロゴに何が起きたのかを記録し考察したいと考えた。この興味からスタートしたが、研究は当初想定していたよりもデザイン史、デザイン理論を理解する必要性が高く、途上でそれらの専門書と格闘することとなった。筆者の専門書の探索努力と能力は高く、何冊かの文献にたどり着き進んでいった。用語にはメディア学科の学生としては面食らうものが多く「ダイナミック・アイデンテティ」「可変ロゴ」「モーションロゴ」といった先行研究における用語の定義をひとつひとつ紐解き、理解しつつ、本題であるコロナ禍のロゴの変化についての事実を収集・記録・調査をしていった。組織全体に使われるロゴと、商品単体に使われるロゴの可変性は異なること、何らかの構成要素を一つ固定しておくことで、ロゴの変化は社会に受容され、変化の意図が伝わるといった先行研究のまとめは、従来のデザイン史研究だけでは導けない知見であった。 コロナ渦中に学生生活を送った世代が、ロゴの変化から、コロナ禍中の社会変化を再構築することに意味がある2023年度にふさわしい論文に仕上がった。いつも物静かな筆者の地道で豊かな学びが記録されている。 |
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キーワード1 | 新型コロナウイルス感染症 |
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キーワード2 | ロゴ |
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