学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 池田 謙一 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | インスタグラム利用の傾向からみる日本人の承認欲求 |
内容 | 20代の日本人のインスタグラムには、諸外国と比較して、アーカイブ投稿が多く、本人のみが写った投稿が少ないという特徴が見受けられる。本研究では、この利用傾向は「賞賛獲得欲求と拒否回避欲求に起因するのではないか。」という理論仮説を立てた。アンケートでは小島、太田、菅原(2003)の「賞賛獲得欲求・拒否回避欲求尺度」を用いて数値化した回答者の賞賛獲得欲求と拒否回避欲求を独立変数とした。回答者を両欲低群、低高群、高低群、両欲高群に分けたとき、一番多くの割合を占めた両欲高群の特徴と、日本人のインスタグラム利用の特徴が一致したことから、20代を中心とした年代の日本人利用者に両欲高群が多いことが利用傾向の要因であると結論付けた。また、日本人の自己肯定感が諸外国と比較して低いことも要因であると考えられる。今後のインスタグラム利用の展望として、日本人の利用は今後も特徴的であり続け、20代を中心とした世代の日記・記録空間としてのインスタグラム利用が伸びると予想される。 |
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講評 | 日本人の自撮りが少ないことは他のSNSでも理解していたが、その心理的背景がよく理解できた。欲求を4つのタイプに分けて検討したのも適切であった。称賛を獲得したいがしかし拒否回避欲求はあるというアンビバレンスの持つ意味が明らかとなった。当初のアンケートに留まらず、その結果で気がついた問題点を研究を追加して検討した点も良い。 全体として、本年の卒論は類似したテーマでサブチームを組んで研究を進めるというよりは、一般のアンケート調査は共同で実施しても、個々の研究には独自色が強かった。一般のアンケート調査も相乗りの調査が二通りとなった。また分析の結果は必ずしも仮説通りとは行かないケースが多かったものの、データの解釈に独自の視点を用いることが出来たり、付加的なアンケート、実験、インタビュー、内容分析、比較文化的アンケートといった多様な手段で論文を多角的に書くことができており、メディア研究でこれまで知られていない知見が大量に生み出された。全体として良い評価とする。 |
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キーワード1 | インスタグラム |
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キーワード2 | 賞賛獲得欲求 |
キーワード3 | 拒否回避欲求 |
キーワード4 | アーカイブ投稿 |
キーワード5 | 承認欲求 |