卒業論文詳細

学科メディア学科 ゼミ教員名池田 謙一 年度2023年度
タイトル中国と日本におけるライブコマースによる効果の研究
内容 ライブコマースとは、ライブ配信プラットフォームでインフルエンサーや専門家が消費者との双方向の連絡を取りながら商品を紹介・販売する手法である。特に、2019年末から世界的にパンデミックになった新型コロナウイルス感染症により、数多くの都市がロックダウンされる状況の中で、人々は買い物に外出するのではなく、インターネットサービスを利用して買い物するチャンスが増えた。このような環境の中で、中国をはじめとする世界各国で、ライブコマースの市場規模が驚異的な速度で成長している。しかしながら、日本におけるライブコマースの意識度はいまだに低い水準にあることが、先行研究の結果で判明されている。本研究では、多大な成功を収めたライブコマースが中国でどのような方法で消費者の購買意欲・購買行為に影響しているか探索し、さらに日本の場合との比較研究を通して、両国間のライブコマースの相違点、および効果の差異について考察する。
講評 日本では十分に普及しているとは言いがたいライブコマースを研究するにあたって、日本人一般のアンケート調査に留まることなく、中国においてもアンケート調査を実施することで、日本人のインターネット購買行動の特徴が良く浮かび上がった。またライブコマースの送り手としてのインフルエンサーの影響力の差異についても明らかとなり、ステルスマーケティング問題の解決も含めて、日本での発展の課題が明らかとなった。
全体として、本年の卒論は類似したテーマでサブチームを組んで研究を進めるというよりは、一般のアンケート調査は共同で実施しても、個々の研究には独自色が強かった。一般のアンケート調査も相乗りの調査が二通りとなった。また分析の結果は必ずしも仮説通りとは行かないケースが多かったものの、データの解釈に独自の視点を用いることが出来たり、付加的なアンケート、実験、インタビュー、内容分析、比較文化的アンケートといった多様な手段で論文を多角的に書くことができており、メディア研究でこれまで知られていない知見が大量に生み出された。全体として良い評価とする。
キーワード1 ライブコマース
キーワード2 インフルエンサー
キーワード3 EC販売
キーワード4
キーワード5