学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 石田 光男 | 年度 | 2008年度 |
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タイトル | 男女の雇用格差 |
内容 | “働く”ということを考えたとき、賃金・職種・地位といったポイントにおいて十分満足している人間と、満足していない人間に分かれるのは言うまでもない。そして、この両者間に存在する「格差」とうのは簡単に消えるものではない。更に言うのならば、この消えない格差は発言権を失った産業社会を意味している。 格差が生み出す不平等というものは生涯自分自身にまとわりついてくる。というのは、恵まれた階級にいる人と、そうでない人との出発地点を比較してみると、学歴・出身家庭・性別・国籍によって大きな違いがある。この場合、恵まれない階級にいる人は生涯的にも世代的にも恵まれない階級にとどまってしまう。その他に、恵まれた仕事とそうでない仕事の間には賃金格差や発言権の有無など精神的に辛い格差が自分を襲ってくる。恵まれない仕事を持つ人間が、賃金アップなどを含めた労働条件改善を目的としどのように上司、または会社に物申せるであろうか。 |
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講評 | 本年度から卒業論文の口頭試問を実施した。教員にとって負担も増えるが、これはすべきであると思っていた。実際、行ってみて学生にも緊張感があり一つのけじめとして意義がある。私自身も例年よりも卒論指導を早めにし、発表も徹底するようにした。学生、教員いずれにも効果がある。 卒論はいかに稚拙であっても、学生時代の決算ではある。いかに決算するか。そのさせ方に各人の個性が潜んでいるのがいい卒論だろう。問題意識が明確であるか、関連の研究に目を通しているか、その評価が自分なりの尺度をもってできているか、深く人一倍考えた点があるか。このあたりが私の着目している点である。とはいえ、それらがきちんとできるには30歳くらいまで勉強しないとだめで、卒論の評価の具体的基準は、論旨が通っているか、文献の数は多いか、正確に脚注が付されているか、という次元がものをいう。 私の本当の願いは、形式がおかしくても、結論も定かでなくても、人一倍こだわり考えたことがこういうことですと表現できている論文に出会いたいということだ。強烈な深掘りと言うべきか。 私自身の卒論の口頭試問については汗顔の記憶ばかりが残っている。主査が中西洋先生、副査が兵藤つとむ先生で、なんと40分の遅刻、しかも兵藤説は間違っているという内容、かつ兵藤先生の質問の意味がわからず中西先生に助けられて答える始末。それでも、そんなことが40年近く前のことでも鮮明に思い出されるのが今では懐かしい。 |
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