学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 千田 忠男 | 年度 | 2009年度 |
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タイトル | きもの産業復興に向けて |
内容 | きもの産業の現状からきもの産業復興に向けた活路を示したい。まず、きもの産業が非常に衰退している現状を明らかにし、つづいて、その原因について、消費者の変化、生産側の近代化・現代化の遅れによる不適合状況があることを示した。そこで、今後の方向性として、消費者の最新のニーズを把握し新しい商品の開発につなげる可能性があることを、低価格高品位、着装する機会の拡大として示した。さらに、従来のきものの生産・流通・販売システムを変革して、新顧客に到達できる道筋として、売り場づくりや価格設定、きもの着用環境の整備などで工夫が必要であると所長した。最後に、後継者問題について京都府の伝統工芸技術教育機関や金沢市の人材養成事業を例にあげながら、労働条件の改善と結びつけた解決方向性が重要であると述べた。 |
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講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
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キーワード1 | きもの産業 |
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キーワード2 | 伝統産業 |
キーワード3 | 後継者問題 |
キーワード4 | 産官学連係 |
キーワード5 |