学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 千田 忠男 | 年度 | 2009年度 |
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タイトル | 損害保険業界のあゆみ――不払い問題からの信頼回復と海外進出―― |
内容 | 損害保険業界をはじめ金融業界にとって日本市場は飽和状態であり、各企業は海外進出という新たな経営戦略をとり始めている。他方、不払い問題からの信頼回復の課題を抱えている。この両者の関連を取りあげ、損保業界のこれからの見通しを検討したい。2007年に損保26社全て合計で約49万件、金額にしておよそ381億円の不払い問題が発覚し、損害保険業界は信頼を大きく失った。以後、各社では信頼回復に向けて様々なCSRの取り組みを行っている。その過程で海外進出にも力を入れている。2008年現在で海外現地法人を持つ日本の損害保険会社は10社で進出国数は22力国となり海外元受正味保険料は1998年度から継続的に増加している。不払い問題と海外進出の背景には、規制緩和が大きく関係していたが、海外進出にあたってはCSRの取り組みが必須となる。今後は特に、政府と損害保険会社が互いに協力し合い、契約者の信頼をまもっていく必要がある。 |
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講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
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キーワード1 | 不払い問題 |
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キーワード2 | 規制緩和 |
キーワード3 | 信頼回復 |
キーワード4 | 海外進出 |
キーワード5 | CSR |