学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 千田 忠男 | 年度 | 2009年度 |
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タイトル | 医療・介護現場におけるフィリピンの出稼ぎ労働 |
内容 | 貧困国であるフィリピンでは、農村部の雇用機会はきわめて低く、人々は職を求めて都市へと流入し、さらに国境を越えて出稼ぎにでる。フィリピンにとって海外労働は、失業問題の緩和および外貨獲得の有効な手段であり、国家政策の一環として重点的に促進されてきた。他方、日本は少子高齢化社会への急速な進展に伴い、医療・看護介護現場における看護師や介護福祉士が慢性的に不足している。このプッシュ=プル要因によって、現在多くのフィリピン人労働者が医療・看護介護現場で働いている。しかし、フィリピンでは、頭脳流出と、人材流出による病院の閉鎖という問題が発生している。海外で身に付けた知識やノウハウを母国の発展に貢献する仕組みはないのか。日本は自国の問題に目を向けつつも、ODAの使い方など、国際問題についても考えていかなければならない。またフィリピンでは雇用調整及び人事対策が必要である。 |
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講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
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キーワード1 | 出稼ぎ |
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キーワード2 | 看護師 |
キーワード3 | 介護福祉士 |
キーワード4 | 人材還流 |
キーワード5 |