学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 千田 忠男 | 年度 | 2009年度 |
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タイトル | 三菱自動車のリコール隠し事件を追跡する |
内容 | タイヤ脱輪による母子死傷事件をきっかけとして、三菱自動車の長年にわたる全社的な欠陥隠蔽の体質が次々と明るみに出て、ついには当時の責任者らが逮捕・起訴された。この種の事故での逮捕は前例のないことであった。社内調査報告によれば、企業が全社的に欠陥を隠し、リコールによるブランドイメージの低下と経費抑制のために、保身にひた走る体質であったことが明らかになった。また、前述の母子死傷事件での裁判では、危機管理の甘さとともに、虚偽の報告とが指摘された。これを契機に同社では、リコール部門の人員増や社員の違法行為の厳罰化、内部通報制度の新設などを進めることとなった。企業経営者のみあらず、労働者も仕事における正義を貫く視点を重視しなければならないことを強調した。 |
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講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
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キーワード1 | リコール |
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キーワード2 | 企業倫理 |
キーワード3 | 業務上過失致死罪 |
キーワード4 | |
キーワード5 |