学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 阿形 健司 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | 地域ブランド戦略と地産地消~京野菜を事例に~ |
内容 | 千年の都、京都。この街には京都ブランドという付加価値がある。そのブランド力を付与されたブランド産品は京野菜である。ブランド産品のメリットとして、地元に愛着がわくことに伴う地産地消の促進が挙げられているが、はたして京都府においても当てはまるのか。 本論文では、ブランド産品により地産地消が促進されるという主張の当否をさぐるため、4つの府県の地産地消率を算出して比較した。その結果、京都府の地産地消率は他県と比べて相対的に低いことが分かった。では、なぜ京都府の地産地消率が低いのか。その理由を考察した結果、京野菜が高いこと・消費者の食の安全や産地に対する意識が低いこと・行政の施策がブランド力に頼りすぎであることの3点が分かった。 スーパーマーケットで、見栄えと価格で農産品を選ぶことに長く親しんできた消費者の意識を急に変えることは難しい。しかし、値段が高くとも地元で作った素性のわかる安全・安心な野菜を選ぶという価値観の育成が必要である。京都ブランドに頼りすぎず、そうした地道な活動が地産地消につながるのである。 |
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講評 | 今年度の卒業論文は、広い意味での雇用・労働に関わるテーマが大半であった。それは、(1)高等学校におけるキャリア教育の普及条件の探求・学生の就職活動における戦略的行動の社会学的分析・若年労働言説の批判的検討といった、労働への入り口における問題を扱った論文、(2)日本人の長時間労働についての多角的検討・正規雇用女性内の分化を規定する要因・中高年非正規雇用者への支援政策の評価・高齢者が就労継続をする理由の探求といった、どちらかといえば労働者に視点をおいた論文、(3)マネジメント理論の整理を通じた人間らしい労働を実現するための条件の探求・組織におけるフォロワーシップの可能性の探求といった、どちらかといえば経営者に視点をおいた論文である。これらの他に、(4)日韓英語教育の比較検討・地域ブランドと地産地消との関連の比較分析というテーマを扱った論文があった。 いずれの著者も自らの疑問にこだわって問題意識を洗練させ、資料を集め、文献を読み込み、調査を実施してテーマに真摯に取り組んだ結果、一定水準の作品を完成させることができたといえよう。もちろん、考察が一部不十分であったり、主張の根拠が必ずしも明白ではなかったり、論理展開に飛躍があったりといった課題が残されているのは確かである。卒業して社会人となれば、卒業論文のテーマを別の角度から考える機会も生まれてくるだろうから、職業生活のなかで残された課題について思考をめぐらせ続けていってほしい。 |
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キーワード1 | 地域ブランド戦略 |
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キーワード2 | 京野菜 |
キーワード3 | 地産地消 |
キーワード4 | 食育 |
キーワード5 |