学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 奥井 遼 | 年度 | 2020年度 |
---|---|---|---|---|---|
タイトル | アルバイトの人材育成と働くモチベーション ―コーヒーショップにおける研修制度の事例をもとに― |
内容 | 本稿では、筆者が計4年間アルバイト従業員として勤務している某コーヒーショップA社をフィールドとし、人材育成制度の課題と可能性について考察した。A社は、人材育成における成功例としてしばしば注目されているが、筆者の経験上、さまざまな媒体で論じられるような肯定的な評価は必ずしも妥当とは言えない。そこで本稿では、実体験を元にした参与観察およびインタビューを通して得た事例を題材として、A社で実際に働く従業員の心理状態や動機付けについて、ハーズバーグの二要因理論をふまえながら分析した。結論として、A社で働く従業員達は大きな不満要因(衛星要因)を抱えていたが、それを大幅に超えた満足要因(動機付け要因)を持って働いていることが示された。大きな不満要因があるにも関わらず成功例とされていることは、人材育成制度を評価するものと言えるが、同時に現場のアルバイト事情の問題を露呈するものでもあると考えられる。 |
---|
講評 | 著者が高校生のころから憧れを持っていたというA社は、足掛け4年間以上アルバイトとして働いていた今でも魅力的な職場であり続けているという。A社はグローバルに展開しているコーヒーショップ・チェーン店であるが、アルバイト店員に対する独特の新人研修制度を分析することで、その魅力の一端を探ろうとする。心理学の枠組みを用いた分析もさることながら、要所で生き生きと記述される現場のコミュニケーションや、インタビューにおける語りもまた、本論文の説得力を支えている。 |
---|
キーワード1 | アルバイト |
---|---|
キーワード2 | 人材育成 |
キーワード3 | モチベーション |
キーワード4 | 動機付け |
キーワード5 | コーヒーショップ・チェーン店 |