学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 千田 忠男 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | 「新卒一括採用」の是非について-現代日本に合理的な採用方法の提案- |
内容 | 日本の採用方法である「新卒一括採用」は、採用活動の「早期化、長期化問題(=学業の阻害)」や「学卒未就業問題」といった様々な問題を引き起こしている。数多くの学生から自社の求める人材を見つけ出すことに必死な企業たちと、一年に一度の機会にプレッシャーを感じて「内定」を得ることに躍起になる学生たち。このような日本の採用・就職活動は、はたして企業、学生双方に合理的なものなのだろうか。 この論文では、始めに「新卒一括採用」は日本的雇用慣行に合理的な採用方法として日本に定着したこと、そして現在は日本的雇用慣行の崩壊によって、「新卒一括採用」を取り巻く環境に変化が生じていることを述べている。次に、「新卒一括採用」の実態をメリット、デメリットにわけて把握し、「新卒一括採用」に対する新たな提案や、諸外国の採用方法を紹介している。最後にそれらを参考にして、「新卒一括採用」に対する今後の教育機関、企業、社会、学生各々のあり方を提案することによって、これからの日本に適した採用方法を述べている。 |
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講評 | 12編の卒業論文を指導し、あわせて評価した。そのいずれも現代の私たちが直面する重要なテーマを取り上げて、適切な方法で究明し的確な結論を得て、論文に仕上げている。 その特徴をみると、6編において雇用労働問題が取り上げられていた。また、日本経済の発展を図るテーマが3編、職業教育の課題が2編、芸術における労働表現の課題が1編において、積極的に取り上げられていた。さらに方法についてみると、10編において文献調査が主として 用いられ、2編において聞き取り調査も採用されていた。最後に、5編において国際的諸事情を視野に入れた研究が行われた。 個々の論文についてつぎのよう視点から評価した。 (1) 政策的解決を図るべき課題について、文献調査や社会調査を経て問題状況を事実として把握し、問題の性質の則した解決策が提起されているかどうか。そうした研究手続きが意識されているかどうか。 (2) 価値判断の分かれる場合には事実を確認する手続きを慎重的確に進めることが重要であること、仮に誰もが認識できる事実であっても解釈は幾通りもあり得るということ、などを十分に理解したうえで、合理的な解釈を導こうとしているかどうか。 (3) 問題解決に向けて事実根拠にもとづいて、なおかつ実現可能な政策を立案しようとしているかどうか。 (4) 以上に加え、これから社会で活躍する際に期待される意志と意欲を表現しているかどうか。 以上の視点から12編の論文を評価したところ、いずれもすぐれた研究成果をまとめていると判断できた。 |
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キーワード1 | 新卒一括採用 |
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キーワード2 | 日本的雇用慣行 |
キーワード3 | 内定 |
キーワード4 | 意識 |
キーワード5 | 教育 |