学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 冨田 安信 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | 医者不足解消と地域医療再生 |
内容 | 私たちの生活と医療は非常に密接した関係である。しかし、私たちはどれほど医療への知識を持っているだろうか。ニュースで見た、聞いた話や病院の口コミ程度だろう。医療の問題は非常に深刻である。その中でも、医師不足は早急に解決しなければならない。特に不足している地方ではなおさらだ。医師が不足している理由は、労働環境や待遇、医療制度、患者とのトラブルなどである。36時間働き続ける、給料に換算されない労働時間がある、激務に対する報酬が低い、新臨床研修制度で地域から医師がいなくなっている、医療訴訟が増えている、などその原因は多くあるが、私たち患者もその原因のひとつである。それは、軽いけがや軽い病気で救急病院や夜間病院を利用することだ。本来は、一刻を争う人のための夜間病院や救急病院である。身勝手な受診行為は医師の負担を増やしている。また、医療行為というのは、危険を伴うものであり、絶対な安全は存在しない。そのことを理解せずに、身内に不幸があった家族が医師に対し文句を言うことや、診断が気に食わず医師に文句を言うなどの行為が医師のストレスにもなっている。医師のおかれている現状を理解し、医療の現状を知り、行動に移すことが重要である。また、医師不足に関して自治体や国も動かなければならない。その際に、医療関係者や地域住民との話し合いの場を大切にするべきだ。 |
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講評 | 先日のゼミ発表後の打ち上げに、卒業して4年目のゼミの先輩6人が参加してくれました。就職活動中の3回生に何か話してもらおうと1人に声を掛けると、彼が同期生にも声を掛けてくれ、6人が集まってくれました。 ゼミ発表の数日前、3回生が彼にゼミ発表する内容に関してメールでいくつか質問しました。「中小企業のいいところはどこですか」といったような質問でした。先輩からの返事のメールには、人に話を聞くときに大切なことが書かれていました。「本やネットで調べられることは調べて、それでもわからないことを質問しなさい」、「「自分はこう思うのですが」という仮説をもって質問しなさい」、「相手の答えを受けて議論が深まる、展開していくような質問をしなさい」の3つです。仕事をしていくなかで彼が学んだ質問の仕方です。彼のアドバイスは、卒業論文を書くことを通じて学生が身につけることができるものとつながっています。ゼミ生の卒業論文を読みながら、そうしたことをどれだけ意識して学生を指導できたかを考えると、反省するところが多いというのが正直な気持ちです。 卒業生としゃべっていて興味深かったのは、入社したとき、関西よりも関東の大学出身者のほうが、プレゼン能力が高いと感じた人が多かったことです。単なるプレゼンのうまさというより、意味のある仮説を立て、それを根拠づけるデータを収集し、相手を説得できるよう筋道立った話ができる能力が高いということでしょう。翌日、大企業の採用担当者に会ったとき、このことを話しました。彼も採用面接で関東と関西の大学生の違いを感じることがあり、関東の大学生のほうが揉まれている、切磋琢磨しているという印象を受けるそうです。ディベート大会に参加した、懸賞論文に応募したというような話をするのも関東の大学生のほうが多いそうで、このあたり、何か関係があるかなと二人で話しました。数年前、他大学の先生からゼミ対抗のディベートをしませんかと誘いを受けましたが、なんとなく断ってしまいました。私のゼミ生の卒業論文のレベルアップにつながるいい機会だったかもしれません。 |
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