学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 冨田 安信 | 年度 | 2011年度 |
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タイトル | 結婚したくてもできない若者たち |
内容 | 近年では社会の様子の変化により、「結婚しない」ではなく「結婚できない」という状況になってしまった。それによって未婚率が上昇し続ける結果となり、未婚化が社会問題となっている。1980年代以来、女性の高学歴化による社会進出が進み、女性一人でも生きていけるようになったり、結婚より仕事を優先したいと思うようになったりと昔ほど結婚が必要なものではなくなったと感じる。さらに男性は企業間の競争の激化によって、非正規社員の増加や過重労働という悪影響を受け、結婚適齢期になっても結婚できる状況ではない人が増えてきた。このような中、男女の結婚相手を探す近道となるのが大学同窓会の結婚相談所や企業の結婚支援であると考える。なぜなら、民間企業の結婚相談サービスなど他の結婚相談よりも格段に安く、信頼性も十分にあり、何よりも共通点を見つけやすくお互いのプライベートから仕事まで理解するのに一番早い方法であるからだ。そして、企業内の制度ではファミリー・フレンドリー企業を参考に男女ともに家庭と仕事を両立しやすい職場づくりを行い、人生設計を立てやすい雰囲気に変えていく必要がある。以上より、結婚に繋がる出会いの数を増やし、男女の結婚に対する考えの差を解消し、未婚率上昇を改善できると考えた。 |
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講評 | 先日のゼミ発表後の打ち上げに、卒業して4年目のゼミの先輩6人が参加してくれました。就職活動中の3回生に何か話してもらおうと1人に声を掛けると、彼が同期生にも声を掛けてくれ、6人が集まってくれました。 ゼミ発表の数日前、3回生が彼にゼミ発表する内容に関してメールでいくつか質問しました。「中小企業のいいところはどこですか」といったような質問でした。先輩からの返事のメールには、人に話を聞くときに大切なことが書かれていました。「本やネットで調べられることは調べて、それでもわからないことを質問しなさい」、「「自分はこう思うのですが」という仮説をもって質問しなさい」、「相手の答えを受けて議論が深まる、展開していくような質問をしなさい」の3つです。仕事をしていくなかで彼が学んだ質問の仕方です。彼のアドバイスは、卒業論文を書くことを通じて学生が身につけることができるものとつながっています。ゼミ生の卒業論文を読みながら、そうしたことをどれだけ意識して学生を指導できたかを考えると、反省するところが多いというのが正直な気持ちです。 卒業生としゃべっていて興味深かったのは、入社したとき、関西よりも関東の大学出身者のほうが、プレゼン能力が高いと感じた人が多かったことです。単なるプレゼンのうまさというより、意味のある仮説を立て、それを根拠づけるデータを収集し、相手を説得できるよう筋道立った話ができる能力が高いということでしょう。翌日、大企業の採用担当者に会ったとき、このことを話しました。彼も採用面接で関東と関西の大学生の違いを感じることがあり、関東の大学生のほうが揉まれている、切磋琢磨しているという印象を受けるそうです。ディベート大会に参加した、懸賞論文に応募したというような話をするのも関東の大学生のほうが多いそうで、このあたり、何か関係があるかなと二人で話しました。数年前、他大学の先生からゼミ対抗のディベートをしませんかと誘いを受けましたが、なんとなく断ってしまいました。私のゼミ生の卒業論文のレベルアップにつながるいい機会だったかもしれません。 |
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