学科	産業関係学科	ゼミ教員名	浦坂　純子	年度	2012年度
タイトル	再犯防止に向けての社会復帰支援

内容

本論文は、長期間社会的に排除された刑務所等出所者が、どのような処遇を行えば再犯を行わず更生できるのかを、就労支援を中心に考察したものである。先行研究等から、犯罪者は職に就くことで更生につながることが明らかになった。しかし、出所者が社会とつながりを持つことは難しい。 　そこで、現在の日本の刑事司法における犯罪者に対する逮捕から釈放までの流れ、矯正施設と先行研究での犯罪者に対する社会復帰支援を、就労支援に着目して問題点をまとめ、社会復帰支援に関する日本国内や海外の成功事例を見ながら、現在の日本の社会復帰支援の問題点の改善策や、今後のあり方について考察した。 　その結果、出所者、社会両者が近づくことが、社会復帰支援を行う上で重要であることが分かった。刑務所受刑者に、就業訓練の一環として社会奉仕活動を実施することで社会の一員であるという意識付けを行い、また釈放前に閉鎖刑務所から開放刑務所への移動を行い、出所前から社会とのつながりを持つことができる社会復帰支援をすることで、出所者が出所後職に就き、新たな生活を築くことができるのではないかと考える。

講評	刑務所等出所者を社会で受け入れる素地を整えるのは困難を伴うことが容易に予想されるが、そのような人々に職を与え、生活基盤を安定させ、社会での役割と自己肯定感を実感させられなければ、再犯を防ぎようがないというのは納得である。難しいテーマだっただけに、現実に触れるようなアプローチを採っても良かったと思う。

キーワード1	再犯
キーワード2	出所者
キーワード3	就労支援
キーワード4	社会復帰
キーワード5