学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 寺井 基博 | 年度 | 2012年度 |
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タイトル | 『なぜ、東京ディズニーリゾートは成功し続けるのか ―高い仕事能力を発揮できる「人」の育て方― |
内容 | 東京ディズニーリゾート(以下、TDR)がなぜ成功し続けているのかという疑問について、パークで働く従業員サービス力という視点から考える。彼らのほとんどはアルバイトであるにも関わらず、正社員と変わらない高い職業能力を発揮している。それはなぜかという理由を考える前に、日米の人事制度を比較してみると、日本は「役割給」であり、能力が賃金に反映される賃金体系である。一方でアメリカは「職務給」であるため、賃金が労働者のインセンティブにはならないのが特徴である。能力が賃金に反映されるか否かは労働者のモチベーションにも関係するが、TDRの場合、賃金への影響が無くとも高い職業能力を発揮できているのが現状である。では何がモチベーションとなるのか。その理由は、労働者1人1人の「人」を大切にするTDRの人事制度にあった。中でも「人材育成」と「ES」の徹底という点は、労働者のモチベーションを上げるという効果がある。全ての労働者が高い能力を発揮できるように労働者全体の底上げをすることが、TDRの誇るサービス力の維持につながり、業績向上にもつながっている。いかに労働者がモチベーション高く仕事ができるかという点はTDRに限らず、日本の一般企業も考えなければならない課題である。 |
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講評 | 提出論文のタイトルは、「労働契約法の制定過程と労使関係」「職人の技能継承」「ベーシックインカムに対する期待の検討」「日本の人事制度の変遷」「フィリピンの住居政策とパシッグ・リバー・プロジェクトの現状」「奈良県と京都市における廃校利活用の実態と課題に関する研究」等々。一瞥してわかるとおりテーマは自由とした。関心のあるテーマならば全力で取り組むことができるのではないかと考えたためだ。学生への事前指導として、目新しいことを書こうとせずに、自分が選んだテーマについて考え抜いたことを書くように勧めた。 自分の考えを書くといっても、まずは先行研究を読んで、議論の枠組みや主要な論点を把握しなければならない。論文の作法として、他者と自己との見解を峻別しなければならない。すると、複数の学生から同じような質問が寄せられる。先行研究の中ですでに書かれてしまっているので、この上「自分の考え」として何を書けばよいのかという内容だ。答えは明瞭である。先行研究の記述をどのように理解し評価したかを書けばよい。これらの作業そこが分析であり、読み手の考えに他ならない。文献研究が単なるコピー&ペーストとならない所以である。 提出された論文は、実証的なもの、思索的なもの、地道な努力が光るもの、苦悶の跡が窺われるものなど多彩であったが、いずれもそこには「現在の自分」が現れている。確かに、考察が不十分なところや論理展開がやや強引なところなど、荒削りな面はある。しかし、筆者の思いが切々と綴られた部分は、自ずと読む者を惹きつける。それは自分自身との対話の深さによるものだろう。 卒業論文の自分を起点として、社会人として新たなスタートを切ってもらいたい。 |
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キーワード1 | 日米人事制度 |
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キーワード2 | 人材育成 |
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