卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名兒島 明 年度2023年度
タイトル大学における友人関係の構築について -高校時代の経験、既存の友人関係に着目して-
内容 本稿では、現代の青年において友人関係が希薄であるといわれている中で大学において学生はどのように友人関係を構築していくのか、高校時代の経験と既存の友人関係の影響に着目してインタビュー調査を行った。
インタビューを分析した結果、高校時代の経験は行動面への影響といった友人関係構築に直接的な影響がある場合と、モチベーションの変化といった間接的な影響がある場合の2パターンあると明らかになった。同じ高校出身の学生にも既存知人関係と既存友人関係の2つの関係がある。既存知人関係は人間関係構築に影響がないことが明らかとなった。しかし既存友人関係は、新たな友人関係に対するモチベーションに影響があり、同じ学部・学科内で新たな友人関係が構築されにくいということが明らかになった。
講評 大学生活における友人関係の構築は、学生にとって主要な関心の一つでしょう。とりわけ、コロナ禍の影響を直接受けた2020年度入学の学生は、対面での出会いが限られる状況下、友人関係の構築に苦労しました。本論文は、そうした経験を出発点としながら、高校から大学への友人関係の接続と大学での新たな友人構築の関係を解明しようとしています。13名へのインタビュー調査の結果、同じ高校から大学に進学した友人がいる場合に、大学(とくに同じ学部・学科内)で新たに友人関係を構築しにくくなる傾向が明らかにされています。この傾向が、コロナ禍で大学入学後の対面接触を限定されたがゆえに増幅された結果であるか否かについては、検討の余地がありそうです。
キーワード1 友人関係の構築
キーワード2 高校時代の経験
キーワード3 既存友人関係
キーワード4
キーワード5