学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 奥井 遼 | 年度 | 2020年度 |
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タイトル | 民主主義を維持するために ―若者の政治離れ対策と学校教育の可能性― |
内容 | 本稿は、若者の政治離れをはじめとする今日の日本の民主主義の問題に対して、シティズンシップ教育と社会科教育の側面から、その解決の糸口を探るものである。シティズンシップ教育とは、若者と政治の距離を縮める新たな教育法としてイギリスから導入された教育である。シティズンシップ教育がめざす目標は、本来社会科において「公民的資質」として養われるはずであったが、「受験勉強」の名のもと、知識重視の学習の中に組み込まれてその意義を失っている。そこで、本稿では知識重視の社会科教育を脱却し、教育から若者と政治の距離を縮める為の方法として、「提案と参加」の社会参画教育を導入する必要性について論じた。「チーム学校」が提唱されつつある学校の現状をふまえ、地域と学校が連携しながら進める社会参画の場を構想し、当事者意識を持った市民育成の為のシティズンシップ教育のあり方を示した。 |
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講評 | 受験科目として捉えられがちな社会科教育であるが、社会について学ぶことはとりもなおさず社会を担う市民の育成であるとの見立てのもと、シティズンシップ教育について論じられる。それが生まれた背景を論じた上で、その教育を先駆的に実践している学校を取り上げ、課題と可能性を明らかにしている。事例研究としては踏み込みがやや不十分であるものの、現在の社会科教育の問題点と解決策を説得的に論じている点は評価できる。 |
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キーワード1 | 民主主義 |
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キーワード2 | シティズンシップ教育 |
キーワード3 | 知識重視の社会科教育 |
キーワード4 | 社会参画教育 |
キーワード5 | チーム学校 |