学科	産業関係学科	ゼミ教員名	阿形　健司	年度	2014年度
タイトル	若年層労働者の早期離職問題の原因と改善策

内容

近年、若年労働者の早期離職が問題となっている。1996年から現在にかけて、3年以内に30％前後の新規学卒労働者が離職している。この早期離職問題は企業に対して、社員の教育コストを回収できないことや欠員補充のために更なるコストがかかるなどの悪影響をもたらしている。また若年者自身に対しても、人的資本能力開発の機会を失うことや、転職が難しいことなど、デメリットが非常に大きい。これらの問題点を踏まえて、本稿では、行政機関による離職調査にかかわる文献を参考にして、若年者が早期離職する原因を解明した。その結果、若年労働者の離職理由として、若年者と企業との間で仕事内容や労働条件によりミスマッチが挙げられた。そして、そのミスマッチの背景には、就職氷河期や新卒一括採用などの社会情勢や社会的慣行が潜んでいると考えられる。そこで、ミスマッチを解消させるための改善策として、日本型デュアルシステムの採用、就職氷河期への改善策として、既卒三年は新卒扱いなどの政策に焦点を当てて検討した。

講評	就職後3年以内に離職する若年労働者を取り上げ、離職が生じる原因と離職への対応策を検討した論文。対応策に対する批判的検討がより深く行われるとなおよかった。

キーワード1	ミスマッチ
キーワード2	ストレス
キーワード3	自発的離職
キーワード4	就職氷河期
キーワード5