学科	産業関係学科	ゼミ教員名	阿形　健司	年度	2015年度
タイトル	女性の昇進意欲を低くする要因は何か

内容

近年日本の社会情勢が変わっていく中で、女性の社会進出は極めて重要なことである。また、法律や政府の取り組みにより、以前よりも女性が働きやすい環境になっていると考えられる。しかし、そのような中でも管理職に就く女性はまだまだ少なく、「昇進を希望しない」という女性が多いのが現状である。なぜ、女性が働きやすくなり、労働人口も増えつつあるにもかかわらず女性は昇進を希望しないのか。入社後の女性を取りまく環境に昇進意欲を下げる要因があるのではないかと考え、エリア総合職として金融業で働く3名の女性に聞き取り調査を行い、女性の昇進意欲を下げる要因は何であるかを追究した。その結果、職場においてロールモデルが少ないことが要因であるとわかった。職場に多くの女性の上司がいて、身近に感じ、憧れの念を持つことができると昇進への意欲に繋がるということが伺えたが、反対に、職場に女性の上司が少なく、その少ない女性上司が全く異なる環境で働いていたり、働きぶりが全く異なる人であれば、遠い存在に感じてしまい、昇進意欲には繋がらないことが伺えた。

講評	女性の社会進出が盛んになった一方で、なぜ多くの女性は昇進を望まないのかを追求した論文。適切なインフォーマントを探し出し、聞き取り調査を実施したことは高く評価できる。得られた結果を一般化するための課題を提示できるとなおよかった。

キーワード1	女性の社会進出
キーワード2	昇進意欲
キーワード3	管理職
キーワード4	ロールモデル
キーワード5