学科	産業関係学科	ゼミ教員名	寺井　基博	年度	2016年度
タイトル	終身雇用の崩壊とその先にあるものとは

内容	本論文は、終身雇用慣行が崩壊する事によってもたらされる影響について考察したものである。終身雇用慣行は崩壊しているという主張の真相はなんなのか、という疑問から本論文の着想に至った。考察の結果、終身雇用慣行は崩壊している、というより、崩壊しつつある、と言ったほうが正しい認識であると結論づけた。本論文の執筆を通して終身雇用慣行は、企業内教育制度、新卒一括採用、内部昇進システム等の日本企業の各種システムの根幹を成すものである事が分かると同時に、終身雇用というシステムは各種システムを機能させるための必要条件であることが分かった。よって終身雇用の崩壊は各種機能の崩壊を招く事となる。ゆえに終身雇用の崩壊の視座に立った抜本的な改革が日本企業に求められる事になるだろう。

講評	本論文は、新卒一括採用、企業内教育訓練、内部昇進などの日本の各種雇用システムを機能させるための前提条件である終身雇用制慣行が崩壊しつつあることを指摘し、その崩壊に伴う課題を明らかにした意欲的な論考である。論理的な構成で、明晰な文章で書かれている点が秀逸である。今後、企業経営を考える上で、労働力と賃金の取引関係のガバナンスに着目して研究を進められることを願っている。

キーワード1	終身雇用慣行
キーワード2	内部労働市場
キーワード3	日本的経営
キーワード4
キーワード5