学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 寺井 基博 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | なぜ近年ブラック企業が社会問題となっているのか |
内容 | ブラック企業とはどのような企業であるのか。過労死、過労自殺を起こした企業、労働基準法が守られていない企業、残業時間が以上に長く、サービス残業(賃金不払い残業)が恒常化している企業をブラック企業である。ブラック企業が増えていく事によって経済にも影響を与える事になり、景気の後退に繋がる恐れがある。近年、ブラック企業が社会問題となった理由としては勤務問題による自殺者が増加したからである。ブラック企業は三六協定やみなし労働制度などを悪用し、労働者にサービス残業を含む長時間労働を課せている。また非正規雇用のトライアル化が実践された事によって終身雇用制度が崩壊しつつあり、正社員と非正規雇用者の競争が激化する中、労働者の「使い捨て」や「選別」が行われる。こういった事が原因で多くの労働者は身体や精神的に追い込まれて、自殺者が増加していく事になる。非正規雇用の増加と労働者の個別化による労働組合の減少によって労働者が使用者(企業)に抵抗する余地を失いつつある事も原因となっている。 |
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講評 | 本論文では、「ブラック企業」という表現が多用されるようになった諸要因を明らかにすることが試みられた。とくに、非正規労働者の増加と労働組合組織率の低迷が相互に関連して、労使交渉の場が失われつつあることが大きな要因であると指摘された点がよい。 |
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キーワード1 | ブラック企業 |
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キーワード2 | 長時間労働 |
キーワード3 | 三六協定 |
キーワード4 | みなし労働時間制 |
キーワード5 | メンバーシップ型雇用 |