内容 |
本来インターンシップは、「教育」を目的として政府により推進されてきた。しかし、採用選考活動の後ろ倒しで学生との接点を持つ機会が短期間となった企業が、インターンシップを学生との「出逢いの場」とする採用選考活動の一環として実施し、学生も「学びの場」ではなく就職活動の一環として参加しているのではないかという問題意識から、インターンシップの実態について企業・学生双方に聞きとり調査を実施した。
その結果、インターンシップは「教育」よりも「採用」の要素が強く、学生も就職活動のために参加しているという実態が明らかになった。しかし、採用の要素が強くても、そこで業界の説明等が行われた場合は、キャリア教育に相当するため、教育目的と採用目的が入り混じっている。これを解消するためには、多様なインターンシップを許容する必要がある。インターンシップは教育と採用の両要素を持ち合わせており、それらは明確に分けられるものではないが、比重の置き方によって様々なインターンシップが存在する。何を一番の目的としたインターンシップなのかを明確にすることができれば、闇雲にインターンシップを実施・参加する現状が改善されると考える。
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