学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 阿形 健司 | 年度 | 2016年度 |
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タイトル | 人事部門における教育訓練の現状 |
内容 | 人事部門における仕事には社員個人の昇進・昇格の場面や採用の場面において個人的な事象に触れる機会がある。そういった機微に触れる仕事を日常的な業務としてこなしていくにはどのような教育訓練がなされているのだろうか。人事部門における教育訓練の種類を、主に特定の教育担当者が付き、仕事の知識を得ることができるフォーマルなOJT、単なる仕事の知識ではなく上司や同僚からのアドバイスによって仕事のコツを得ることができるインフォーマルなOJT、座学などの研修を指すOff-JTの3つにわけ、どのような教育訓練を受けたか実際に人事部門で働く3名の方に聞き取り調査を行った。調査の結果、人事部門における教育訓練は基本的なOJTの実施が行われていることが明らかとなり、個人の機微に触れる事象を扱うことに対して何らかの特別な教育がなされているわけではないことがわかった。聞き取り調査を行った企業の中には出向期間を人事部門で働く前に設けるといった特殊な例が見られ、教育訓練の仕組みに工夫がなされていることが明らかとなった。 |
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講評 | 2016年度の卒業論文について特筆すべきことは、一次資料を利用した人が多かったことと、採用した分析手法が多様であったことである。たいていの人が文献情報のみに基づいて卒論を書こうとするのに対して、ゼミ生16人のうち9人が何らかの形で聞き取り調査を行ったのは、おそらくゼミ始まって以来の実施率である。およそ16年間の学校教育の集大成として卒業論文という作品があるとすれば、著者固有の独自資料を手がかりに作品製作に携わったことは大いに評価できる。また、昨年度につづき、既存統計資料の二次分析に果敢に挑戦した人が現れたことも大いに評価したい。 とはいえ、一次資料を使って書いた卒論が全て論文として満足のいく水準に達しているかというと必ずしもそうとは言いきれない。長い時間をかけて質問項目を吟味し、念入りに調査設計を行った上で実施した調査と、準備不足のまま見切り発車で実施した調査とでは自ずと結果の品質が異なってこよう。せっかく調査をするのだから、事前の準備をしっかりと行い、悔いのない形で調査を実施できればよかったのにと、少し残念に思うところがある。 16人のうち7人は、文献情報に基づいて卒論を書いた。歴史研究、国際比較、将来予測、政策提言などテーマは多岐にわたっている。こちらも、丹念に証拠を集めて説得的に持論を展開したものから、主観的な願望が先行して根拠があいまいなまま自説を展開したものまで水準はさまざまである。結局のところ、一次資料を使おうが、文献二次資料を使おうが、どれだけ卒論執筆に真摯に向き合ったかということが作品の出来映えに表れている。執筆者各自は、自分の胸に手を当てて大いに反省してほしい。 これから卒論を書こうとする下級生にひとつアドバイスをするなら、学校教育の集大成たる卒論の執筆がうまくいくかどうかの半分ぐらいは、テーマ選択に依存していることを肝に銘じてほしいということだ。テーマ選択を誤るとどんなにがんばってもよい論文は書けない。それほどテーマ選択には時間をかける必要があるということである。もちろん、テーマを選ぶためには関連する先行研究を探索して吟味し、検討することが欠かせない。結局のところ、ちゃんと勉強すればよい論文が書けるけれども、勉強しないと満足のいく成果は得られないという、極めてありきたりな結論に至る。 |
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キーワード1 | 人事部門 |
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キーワード2 | 教育訓練 |
キーワード3 | フォーマルなOJT |
キーワード4 | インフォーマルなOJT |
キーワード5 |