内容 |
本論文では、働き方改革によって非正規労働者の低賃金問題、処遇や待遇は改善されるのか。そして、働き方改革が目指す「働く一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにする」ことは果たして可能なのかを考察している。現状の確認のため、まず初めに非正規労働者の賃金が低い理由、処遇や待遇が改善されていない理由について最低賃金や日本の雇用慣行、女性という視点からまとめている。その後、働き方改革の概要や働き方改革を推進するための関係法律を確認しながら、現状どういった取り組みがなされているのかを確認し、以上の現状を踏まえ働き方改革によって非正規労働者にどのような変化があるのかを働き方改革に対する疑問点を通して考察した。
私が出した結論は働き方改革を通して非正規労働者の賃金・処遇や待遇は少しずつ良くなっていくが、一人ひとりがより良い将来の展望を持って働くまではいかないというものである。賃金面においては全国加重平均が1000円になったとしても「ふつうの暮らし」が出来るだけの金額が稼げず、処遇や待遇面においては昇給や昇格、正社員への転換者の少なさや正社員が利用している制度を利用できていない人が半数以上いるといった問題がある。働き方改革を一つのきっかけに今後も様々な法律や制度の改善・見直しが必要である。
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