学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 冨田 安信 | 年度 | 2018年度 |
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タイトル | 日本の女性活躍を推進するためには―女性管理職比率向上に向けて― |
内容 | 近年、わが国では女性活躍推進の動きが高まっている。政府は「2020年30%」という女性管理職の数値目標を掲げているが、実際の比率は約1割と他国と比較しても非常に低く、目標達成には程遠いのが現状である。そこで、第2章で女性活躍推進企業として高く評価されている資生堂の事例について調べたところ、男女社員を対象とした意識改革活動や、女性社員への支援のみならず男性の家庭での活躍推進にも積極的に取り組んでいることがわかった。また、第3章では女性活用が進んでいるアメリカ、そして少子高齢化や女性の活用について日本と同様の課題を抱える韓国の取り組みについて調べた。その結果、政府が主体となって女性の活躍を阻害している要因を改めて探し出し、さまざまな側面から女性の支援を図っていく必要があると考えた。今後は女性だけでなく男性も、そして国や各企業が一丸となって、女性が活躍できる社会について考え、より積極的に環境整備に取り組んでいく必要があるのではないだろうか。 |
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講評 | 今年度、特徴的だったことは、「働き方改革」に関連するテーマを選んだ学生が14人のうち6人いたことである。「働き方改革」という見出しを新聞やテレビニュースで目にすることも多く、学生にとっても関心の高いテーマだったようである。2人は働いている人々に自発的に長時間労働する動機について聞き取り調査し、1人は参与観察で、飲食店やコンビニで社員が長時間労働せざるをえない原因について分析した。長時間労働を是正するためには、企業が人事制度を改革し、仕事を見直すことが必要である。「働き方改革」に関する厚生労働省のガイドラインを丁寧に読んだり、働き方改革に取り組んでいる企業の事例を収集したりして、学生たちは論文をまとめた。 男性の家事・育児参加に関連するテーマを2人が選んだ。1人は、男性が積極的に育児参加することで、男女の伝統的な役割分担意識が変化していくという視点で書き、もう1人は、男性の育児参加が進むと女性の仕事と育児の両立が可能になり、子ども数が増えるという視点で書いた。関連するが、女性活躍について書いた学生は、日本と同じく女性管理職が少ない韓国では、アメリカのアファーマティブアクション政策を取り入れ、積極的に女性管理職を増やしていることを紹介した。 教育に関するテーマで論文を書いた学生が2人いた。1人は子どもの学力は親の遺伝子や所得に影響されるだけでなく、家族、地域、学校での人間関係、つながりにも影響されること述べ、もう1人は、高校卒業時の進路選択の1つとして専門学校進学に注目し、専門学校に進学して卒業した人々に、進学した理由を聞き取り調査した。 中小企業の抱える問題について書いた学生は、人手不足、女性活躍、事業継承について文献で明らかになったことを、中小企業の経営者に聞き取り調査することで確かめた。AIの発達が人間から仕事を奪うのかをテーマに書いた学生もいた。AIが発達することは、人間から仕事を奪うというより、深刻な人手不足を解決することにつながるのではないだろうか。 今年度のゼミ優秀論文には「地域間労働移動-経済学の視点からー」を選んだ。日本全体で見れば労働者の地域間移動は減少しているが、東京への一極集中は続いている。その理由を経済学の考えを使って説明しようとした。よく参考文献を読み、適当な統計資料を見つけてきたこと、何よりも、需要曲線と供給曲線のグラフを使った分析したところに経済学らしさを感じた。 |
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キーワード1 | 女性活躍推進 |
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キーワード2 | 女性管理職 |
キーワード3 | アファーマティブ・アクション |
キーワード4 | ポジティブ・アクション |
キーワード5 | 性別役割分業 |