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居酒屋の正社員の労働時間や待遇が過酷だというのは誰もが耳にしたことがあるだろう。労働時間としては一日の労働時間12時間に対して給料は20万円前後といった例も少なくない。そこには法律的に違法になりかねない固定残業代制という制度の落とし穴が存在する。それによって法外な時間外労働を強いられているのに給与は低賃金といった状況に苦しめられている居酒屋の社員は少なくない。そして、度重なる残業の末、最悪の場合ワタミで起こったような過労自殺といった凄惨な事件が起きてしまっている。そこで、実際に個人経営の居酒屋で正社員として働く方と大手居酒屋チェーン店で働く方の2人に労働環境や給与についての聞き取り調査を行った。調査の結果、前者は今の労働環境に満足しているが、労働時間の長さと給与の少なさには明らかに違法性があると考えており、後者は労働環境や給与に不満で、転職を考えていることがわかった。では、劣悪な労働環境に立たされている居酒屋の社員はどのようにして現状の労働環境が改善されるような行動を起こせばよいのか。それには二種類の起こすべき行動がある。一つ目は労働基準局への訴えであり、二つ目は転職である。一つ目は過酷な労働環境を強いる居酒屋は法律違反である可能性が高いので、労働基準局への訴えという行動をしてみる価値はあるだろう。二つ目は「転職するのは根性が足りない」などと思う人もいるだろうが、転職は立派な自己防衛であり、「逃げ」などでは決してないのだから、会社に精神的に追い込まれ搾取され続けるのであれば転職する方が良いという結論に至った。 |