学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 越水 雄二 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 日本における新教育とその西洋受容 ―入沢宗寿に注目して― |
内容 | 本研究は戦前日本において行われた大正新教育運動について、その研究を東京帝国大学で行っていた入沢宗寿(1885~1945)を具体的に取り上げて、その思想を及び実践において新教育をどのように西洋から受容していったのかを検討するものである。 入沢は新教育の基礎的思想となる「理想主義」と「現実主義」を紹介・検討し、その上で「現実的理想主義」を提唱している。西洋からの一方的な文化の流入がひと段落した明治後期から大正期において、この現実的理想主義もまた日本における新教育の新しい解釈の一つと言える。また、入沢の思想の影響を受け山崎博は、神奈川県女子師範学校附属小学校や川崎市の田島小学校において積極的に実践を行っている。この実践例からも現実に即しながら児童の思考を向上させるような「子ども中心主義」的な取り組みを見て取ることができる。 「主体性」が叫ばれる近年の教育界において、当時の新教育の基礎的思想及びそれに付随する実践は示唆を与えるものである。 |
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講評 | 3年次(2020年度)に「教育文化学演習Ⅰ」「同Ⅱ」の第4クラス、すなわち、「西洋教育文化ゼミ」で学んだ14名は、4年次(2021年度)に12名が卒業論文、2名が卒業研究を提出しました。3年次も4年次も春学期の全体と秋学期末の1月には、コロナウィルス感染防止のためにゼミをオンライン式(Zoomミーティング)に変更せざるをえず、教員側から振り返れば、従来の形態での卒論・卒研指導は必ずしも満足には行えませんでした。 しかし、全員が、自分で設定したテーマについて史資料を探し集め、それらを読み解いて検討を進め、考察した内容を分かりやすく伝える構成を工夫しながら卒業論文(2万字)または卒業研究(9万字)にまとめ上げられたことは、とても良かったと私は思います。それには個人による努力はもちろんですが、卒論の場合、ゼミで研究の中間報告とそれに基づく質疑応答や意見交換を重ねていたことも役立ったとすれば、ゼミの主宰者として幸いです。 |
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キーワード1 | 新教育 |
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キーワード2 | 入沢宗寿 |
キーワード3 | 山崎博 |
キーワード4 | 現実的理想主義 |
キーワード5 | 子ども中心主義 |