学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 寺井 基博 | 年度 | 2020年度 |
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タイトル | コロナ禍における働き方改革の中小企業の現状と展望について――中小企業の働き方改革―― |
内容 | 2019年12月に中国武漢市より発症した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の驚異的な感染拡大により、日本のみならず世界の経済は、大打撃を受けた。コロナの影響により、人々の日常生活の在り方や教育・医療・交通等の公共サービス、産業分野におけるサプライチェーン等、大きく変更せざるを得ず、私たちの私生活においても、「新しい生活様式」を余儀なくされた。この「新しい生活様式においては」、三密(密集、密接、密閉)を避け、身体的距離を確保するソーシャルディスタンスや、非接触型のコミュニケーション方式が基本となった。 企業においても、新しい生活様式と共に、テレワークを中心とした働き方改革が進んだ。都内企業(従業員30人以上)のテレワーク導入率は57.8%。令和元年度の調査(25.1%)に比べて2.3倍に大きく上昇。大企業だけでなく、中堅・小規模企業においても導入が加速した。 それに伴い「働き方改革」も独自に進化し、オフィス環境の整備やコミュニケーションの取り方など課題も見えてきた。 そこで、コロナ禍前とコロナ禍後の「働き方改革」を比較しつつ、中小企業のコロナの事業への影響とコロナ対策の取り組み事例の実態調査を通して、テレワークのメリット・デメリットを揚げ、これからの働き方改革に必要なことは何かを探ることとする。 |
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講評 | 卒業論文の作成は、先行文献を集めて読み込み、時にはインタビュー等の調査を行い、それらの知見をもとに自らの考えを文章にまとめるという地味で忍耐を要する作業なので、 各人が関心をもって取り組むことができるようにテーマは自由とした。ただし、各自が選んだテーマと産業関係学との関係を論文の中で明らかにすることを条件としている。 今回提出された卒業論文のテーマは、組織や日本的雇用慣行など「労使関係」に関するもの、長時間労働、テレワーク、女性活躍など「働き方改革」に関するもの、プロスポーツ選手や各種講師などの「労働者性」に関するもの、貧困や雇用機会創出など「社会問題」に関するものに分かれている。文献研究が主であるが、聞き取り調査に基づいて考察を行ったものも複数みられた。 いずれの論文も先行文献を丹念に読み込んで、主要な議論を整理したうえで各自の見解が述べられていた。文章表現も的確であり、全般的に論文としての完成度は高い。提出者全員が卒業論文作成に懸命に取り組んだ努力は大いに賞賛に値する。この卒業論文は紛れもなく各人の「大学生活の到達点」であり、これを起点として社会人としての一歩を踏み出し、 さらなる研鑽を積んでもらいたい。 総合評価についてはいずれも甲乙つけ難いものであったが、最優秀論文は、「子どもの貧困における発生と連鎖のメカニズム-就労と教育による分析」とした。 評価を分けたポイントは分析力と構成力であった。一般に、論文作成に費やした時間に比例して論点把握や考察が深まる傾向がみられるが、本論文では、それに加えて、これまでに培われた分析力と構成力、文章表現力が多いに発揮されている。ことばの定義、文献考察の深さ、統計データによる論証、論理の展開、そして明快な文章表現は秀逸で、総合力として他を抜きん出ていた。 |
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キーワード1 | コロナ禍 |
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キーワード2 | テレワーク |
キーワード3 | 働き方改革 |
キーワード4 | 新しい生活様式 |
キーワード5 |