学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 樋口 純平 | 年度 | 2020年度 |
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タイトル | 共働きにおける女性労働の問題 |
内容 | 本論文では、近年世界をはじめ、日本でも共働きの働き方が当たり前になってきた社会背景から共働きにおける女性労働の課題を明らかにすべく、日本の政策や、共働きにおける女性の苦悩、男性の家事・育児に対する現状を整理し、国際比較によって日本のいまだ解決できずにいる問題について把握したうえで考察する。 現在働き方の多様化が求められ、女性活躍ができる社会に政府も様々な政策を取り入れている。その中、日本では平成10年の出生数は120万3 147人にもかかわらず、令和元年は過去最少の出生数86 万5239 人と少子化が進んでいることがわかる。少子化の要因として働き方の多様化による晩婚化や育児費用の高額化、共働きの家庭が増えたことで子供を出産することが難しいなど考えられる。夫婦の「共働き」が一般化されつつある日本社会は女性の労働が求められていることがわかった。 そこで日本の母親・父親に対する育児休業や役割分業意識の解消など国際比較を行う中でまだまだ日本は女性の社会進出が進んでいない。女性の社会進出を結婚や出産で妨げることなく、女性の望む働き方が実現できるよう日本の長期的な目標とすることが少子化や日本の成長につながる。 |
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講評 | 卒業論文の作成にあたっては,自分が関心を持ったテーマについて,自分なりに研究してよかった,多少は苦しいながらも書き進める中に楽しさや充実感があった,と感じてほしいと思う。自分自身に向けて書く,という気持ちが大切と思う。 とはいえ,単なる自己満足に終わってもよくない。設定したテーマについて,先行研究は何を語っているか,現状はどうなっているのか,を知る必要がある。すると通常は,よく調べるほど自分に語るべきことがあまり残されていないことに気づく。そもそも,卒業論文でオリジナリティのある事実発見や考察を行うことは,たいへんむずかしい。それでも,よく選んだ文献と格闘することで自分なりの解釈を展開することはできるし,先行研究の隙間を見つけて自ら実態調査に取り組むことも可能である。 本年度の樋口ゼミ生の卒業論文は,どうであったか。多様なテーマの中にも,いくつかのパターンが見受けられたように思う。1つは女性活躍や長時間労働の問題等,例年見られる比較的オーソドックスなテーマを対象としたものである。選択されることの多いテーマとは言え,研究のプロセスで議論を重ねながら各自の問題意識と分析視角に応じた学びと納得の様子を確認することができた。また,別のパターンとして,3回生の学生研究報告会で取り組んだグループ研究のテーマ(「南アフリカの人事・労使関係」)を卒業論文として発展させたものもある。ダイバーシティの問題を軸として,日本企業への示唆を含めた分析と考察を展開している。海外の文献資料も含め,既に先行研究の検討と議論を重ねたテーマを各自でさらに深めたことによる苦労と達成感があったのではないか。さらに,医療従事者の労働問題や料理人の人材育成など,独自性の高いテーマに挑戦した者もいる。これらのテーマは指導教員の見識が限られている分,他のテーマ以上に自らの文献研究やインタビュー調査の努力が要求されることとなった。そこに各自の持ち味がよく表れたように思う。 以上のような本年度の卒業論文は,構想から準備,執筆に至るプロセスに例年よりも総じて遅れが生じた印象がある。今年は1学年あたりの人数が多かったことに加えて新型コロナウィルスの発生もあり,スケジュール管理や進捗管理が少なからず影響を受けた。こうした状況についての対応力向上は,来年度以降に向けた教員自身の課題としたい。 |
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キーワード1 | 女性労働 |
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キーワード2 | 少子化 |
キーワード3 | 性的役割分業意識 |
キーワード4 | 育児休業 |
キーワード5 |