学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 阿形 健司 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 日本がクルマ社会から脱却するには |
内容 | 本論文では、日本が車に依存した社会から脱却するには、どのような対策が効果的かについて考察している。まずクルマ社会の問題点は、大気汚染や騒音などの自動車公害、交通事故の増加、車を持たない人が社会に参加しづらくなるなどがある。特に日本の場合、2025年から団塊の世代の後期高齢者が車に乗れなくなるといわれているため、車がないと不便な生活が強いられる現状を早急に改善する必要がある。そこで海外と日本の脱クルマ社会を目的として行っている取り組みを比較し、どのような対策が効果的かを導き出した。欧州諸国では、脱クルマ社会のために共通して自転車利用が促進されており、また車の交通優先度が高くない街のつくりとなっている。他方で、日本の都市では自転車利用の促進や車の交通優先度を下げる取り組みは、ほとんど行われていない。日本の各都市の取り組みに共通していることは公共交通を充実させることで車の利用を減らすという方法である。クルマ社会から脱却するには交通手段の分散が必要で、日本では公共交通の充実だけでなく、自転車利用の促進や、移住政策、あるいは個人個人の環境意識を変える取り組みなどを総合的に行う必要がある。 |
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講評 | 今年度は10名の「卒業論文」登録者があり、全員が卒論を提出できたことを嬉しく思います。よそから調達したのではなく、各自の経験や思考から導き出した問題関心に基づいて情報を集め、整理し、それらに基づいて論理的に自らの主張を展開できたとすれば喜ばしいことです。本年度は、一次資料を活用した論文、多角的に二次資料を集めて検討した論文など独自性に富んだ卒業論文が多かったことは特筆すべきでしょう。 一方で、個別の卒論を精査すると、卒業研究に費やした時間と労力に応じた出来映えであったことは否めません。誇るべきところは誇り、反省すべきところは反省していただくとよいでしょう。卒論の提出をもって十数年にわたる学校教育を修了することになりますが、社会に出てからも学び続けることが重要です。皆さんにとって、このたびの卒論がその出発点となることを期待して講評の言葉といたします。 |
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