内容 |
本論文では、部活動の所属が友人・クラス・教師・他学年の対人関係4 領域に与える影響および「学業への意識」にどのような影響を与えるのかについて、相関分析と重回帰分析を用いて結果を導く。本論文の分析のために、Webアンケート形式で105名の大学生を対象とした質問調査「学校生活の満足度に関する調査」を2021年7月-2021年9月に実施した。
分析の結果、相関分析において、部活の所属は「友人関係」、「クラスへの意識」、「教師との関係」、「他学年との関係」、「学業への意欲」との間に関係を有していることが示された。また、重回帰分析を行った結果、「クラスへの意識」と「教師との関係」、「他学年との関係」が「学業への意欲」に対して正の影響力を有していることがわかる。また、「友人関係」が「学業への意欲」に対して負の影響力を有していることが示された。加えて、部活の所属と「学業への意欲」の間に高い数値がみられなかった。
大学部活動は部活動所属学生にとって最優先事項として位置付けられている。部活動が 対人関係において良い影響を与えているが、学業への優先順位を下げてしまっていると考 える。文武両道の精神で大学生活を精進することの難しさを示す結果となった。 |