学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 樋口 純平 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 女性の柔軟で多様な働き方に向けてーオランダと日本を比較― |
内容 | 現在、日本の非正規社員の男女比率は女性 55%、男性 22.8%と圧倒的に女性の方が多い(男女共同参画局)。総務省「平成 30 年労働力調査」によると、女性が非正規労働に就く理由としては「自分の都合の良い時間で働きたいから」「家計の補助 .学費等を得たい」「家事_育児_介護と両立したい」の3つが主な要因となっている。 自由な選択肢の一つとして非正規労働を選ぶ女性も増えてきているが、非正規雇用に就く理由として、家事_育児_介護と両立するためという回答がとても気になった。家事_育児_介護というのは女性だけに限らず男女ともに行うことができるものである。だが、日本にある男性が外で働き、 女性は家のことを行うという日本特有の価値観により、日本人女性には家事_育児 介護などの大きな負荷がかかっている。女性が非正規社員として柔軟で多様な働き方をする方法をオランダを参考に考える。 |
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講評 | 自分にとってのあるべき働き方の姿を,オランダ・モデルに求めた。女性管理職比率に象徴されるような女性活躍とは一線を画し,女性が無理なく働き続けられる柔軟な雇用システムについて国際比較的な視点から考察している。先行研究に依拠するだけではなく,自分なりの主張を展開できるとさらによかった。 【全体への講評】 卒業論文の作成にあたっては,自分が関心を持ったテーマについて,自分なりに研究してよかった,多少は苦しいながらも書き進める中に楽しさや充実感があった,と感じてほしいと思う。自分自身に向けて書く,という気持ちが大切と思う。 とはいえ,単なる自己満足に終わってもよくない。設定したテーマについて,先行研究は何を語っているか,現状はどうなっているのか,を知る必要がある。すると通常は,よく調べるほど自分に語るべきことがあまり残されていないことに気づく。そもそも,卒業論文でオリジナリティのある事実発見や考察を行うことは,たいへんむずかしい。それでも,よく選んだ文献と格闘することで自分なりの解釈を展開することはできるし,先行研究の隙間を見つけて自ら実態調査に取り組むことも可能である。 卒業論文に真剣に取り組めば,書き進めるほどに執筆の目的が他者の評価よりも自分自身の納得に変わってくるように思う。「ここまで多くのことを書くつもりではなかった。」「ここまで内容にこだわるつもりではなかった。」ゼミ生が卒論執筆後にもらすこのような感想を,今年も聞くことができたことを嬉しく思う。 |
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キーワード1 | 女性の職場復帰とキャリア継続 |
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キーワード2 | 非正規労働 |
キーワード3 | 同一労働同一賃金 |
キーワード4 | |
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