学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 樋口 純平 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 外国人労働者政策の課題と解決策について ―日韓比較を元に今後のあり方を模索する― |
内容 | 現在日本は、世界的に見ても超高齢社会になっており、それに伴って生じる課題が多く存在している。その中でも、労働人口の減少は大きな問題である。途上国から外国人労働者および技能実習生が、働き手が不足している分野の労働者として数多く来日している中で、外国人労働者に対する政策、働く環境は見直すべき課題だと考えられる。 外国人労働者が今後、より必要になってくる状況にもかかわらず、新在留資格「特定技能」が採択されるまで非熟練労働者を労働者として認める在留資格がなかったことなど、日本政府の外国人労働者政策に対する姿勢には改善する余地があると考える。 本稿では韓国の雇用許可制のほうが、日本の技能実習制度より優位な点が多いと考え、韓国の雇用許可制と比較しながら、日本の外国人労働者政策、技能実習制度の問題点を述べる。また、将来の日本経済を支えることが予測される外国人労働者に対して、今後のより良い外国人労働者政策の在り方について論じる。 |
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講評 | 日本における技能実習制度の課題と展望について,韓国の「雇用許可制」と比較しながら分析を行った。制度・政策の歴史的変遷や国際比較のポイントが,先行研究にもとづいてうまく整理されている。特定技能制度との接合が,国際比較的な視点から踏み込んで考察できるとさらによかった。 【全体への講評】 卒業論文の作成にあたっては,自分が関心を持ったテーマについて,自分なりに研究してよかった,多少は苦しいながらも書き進める中に楽しさや充実感があった,と感じてほしいと思う。自分自身に向けて書く,という気持ちが大切と思う。 とはいえ,単なる自己満足に終わってもよくない。設定したテーマについて,先行研究は何を語っているか,現状はどうなっているのか,を知る必要がある。すると通常は,よく調べるほど自分に語るべきことがあまり残されていないことに気づく。そもそも,卒業論文でオリジナリティのある事実発見や考察を行うことは,たいへんむずかしい。それでも,よく選んだ文献と格闘することで自分なりの解釈を展開することはできるし,先行研究の隙間を見つけて自ら実態調査に取り組むことも可能である。 卒業論文に真剣に取り組めば,書き進めるほどに執筆の目的が他者の評価よりも自分自身の納得に変わってくるように思う。「ここまで多くのことを書くつもりではなかった。」「ここまで内容にこだわるつもりではなかった。」ゼミ生が卒論執筆後にもらすこのような感想を,今年も聞くことができたことを嬉しく思う。 |
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キーワード1 | 外国人技能実習制度 |
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キーワード2 | 特定技能制度 |
キーワード3 | 小子高齢化 |
キーワード4 | 人材不足 |
キーワード5 | 外国人雇用許可性 |