学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 寺井 基博 | 年度 | 2022年度 |
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タイトル | 公立小学校の教員不足により 起こり得る課題 |
内容 | 本稿では、近年マスメディアでも注目されている、公立小学校での「教員不足」という問題に焦点を当て、教員不足が引き起こす教育現場での教員の労働環境の劣悪さについて論じる。そこで、まず2章から4章では、教員不足の現状を踏まえた上で、教員不足に陥る要因や教員不足が児童や教員に与える影響を取り上げている。そして5章では、教員不足の改善策に対しての学者の意見や、教員不足の改善に向けて行政が実際に行っている施策等を取り上げている。ここから、教員不足の改善策である持続的な人材確保のために「教員という職業の魅力発信」を教育行政は積極的に行っているが、実際は表面的な解決策でしかないということがわかった。以上より、根本的に教員不足を改善していくには、学校だけでなく教育行政、保護者、地域を含めた社会全体で教育に対する意識を変化させ、膨張している「学校・教員に期待される役割像」を収縮させることが重要であることが明らかになった。 |
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講評 | 本研究は、先行文献を丹念に読み込んで「公立小学校の教員不足」を誘発したとされる問題点を整理し、それら指摘された問題点の妥当性を検証するために、教員に対するヒアリング調査を実施している。先行研究によって示された問題点に関する教員からの聞き取り結果をもとに、教員不足の本質的問題は「小学校教員に期待される役割像の肥大化」にあることを明らかにした。ヒアリング調査によって先行文献における問題認識を検証して、独自の結論を導き出した優れた論文である。 |
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キーワード1 | 教員不足 |
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キーワード2 | 長時間労働 |
キーワード3 | 臨時的任用教員 |
キーワード4 | 教員の未配置問題 |
キーワード5 |